WesternDigital製HDD友の会 Vol.85
■フォーマット
・クイックフォーマット→読みも書きもしない(MFT作成して、先頭と末尾にシークできたら終了) 所要時間20秒で完了
・通常フォーマット→クイックと同じMFT作成+全領域を読み込み(クイックフォーマットではできない不良セクタのチェックのために、リードスキャンをしている) 1TBで4時間
・WD DiagnosticsのExtended Test→不良セクタを発見するためにフルスキャン 1TBで4時間
・ゼロフィル(ZeroFill)→全領域に00を書き込み、ファイルシステムおよびデータを抹消
容量を平均転送速度Ave(HD Tune)で割れば、全領域読み込み時間が推定できる。
1,000,000MB(1TB)÷75MB/s(SATAU接続 5400rpm)÷60(換算:分)÷60(換算:時)≒4(時間)
純正ツール「Data Lifeguard Diagnostics」のExtended Testでは、不良セクタのチェック済みだから、
改めて通常フォーマットしなくても、クイックフォーマットだけでOKとするのが中庸コース。
メーカーツールで全領域リード・全領域ライトをやるのが、全領域に対して読みも書きもチェックできて最も安心であり、
ゼロフィルを挟んでリードスキャンを2回繰り返せば、1回だけよりも代替処理に漏れがなくなる。(念入り)
なお、DiagnosticsでFailが出れば、初期不良交換コース。
フォーマットの前後でSMART値・転送速度を比較し、個体のクセを早期に把握すること。
ショップ保障期間中であれば、C6回復不可能セクタ数1で交換に応じるショップは多い。
●フォーマット方法
・お手軽フォーマット ⇒通常フォーマットのみ(読み取り検査すら不必要なら、クイックフォーマットのみ)
・中庸フォーマット ⇒Data Lifeguard DiagnosticsでExtended Test→クイックフォーマット
・念入りフォーマット ⇒Extended Test→Write Zeros(ゼロフィル)→Extended Test→クイックフォーマット
純正診断ツール「Data Lifeguard Diagnostics」
ttp://support.wdc.com/product/download.asp?groupid=608&sid=3&lang=jp ツールマニュアル
ttp://www.wdc.com/en/library/eide/2779-701022.pdf (WDのDOSツールはプログラム上のクセがあるためか、USBメモリからの起動を推奨)
■SMARTの検査項目一覧
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/Self-Monitoring,_Analysis_and_Reporting_Technology 不良セクタ関連で注意しなければいけないのは、05とC5とC6だけ(16進数表示の生値Dataは、ゼロがデフォ)。
現在値Valueが、しきい値Thresholdを下回れば、代替予備領域減少が顕著であり危険な状態。
C4は、あまり重要ではない。
総じてSMARTの数値は、変化量と推移に着目すること。
CrystalDiskInfoの留意点として、05・C5・C6については生値1以上で注意(黄色)判定する。
●SMARTでC4がカウントされる件でのWDサイドの説明
WD Diagnosticsでエラーが出ない限り、不良とは認められないとのこと。
ゼロフィル実行で該当セクタを0埋めできれば、05・C5・C6のカウントはゼロになりうるので、
SMART情報の悪化・イベントビューアエラーは、これで改善できることが多い。
「接続ケーブルと接続ポートを変更」「ゼロフィル」で対処できない深刻なエラーは、RMA対応となる。
・05 「Reallocated Sectors Count」 代替処置(データを特別に予約した予備エリアに移動する)を済まされた不良セクタ(読込み不能の領域)の数。
・C4 「Reallocation Event Count」 不良セクタから代替セクタへのチェック回数。
・C5 「Current Pending Sector Count」 現在異常があって代替処理を保留中のセクタの数。後で読み込みに成功したセクタがあれば、この値は減少する。
・C6 「Off-Line Scan Uncorrectable Sector Count」 オフラインスキャン時に訂正できなかった回復不可能セクタ数。
・C7 「CRC Error Count」 接続ケーブル不良・コネクタ異常。