【GTX】nVIDIA 8800シリーズ No.4【GTS】
>>408の第2部。オレ訳その1
これはグラフィックチップ・メーカーが手がけたPCB(プリント基盤)としては、
いままでで最も高価なものだ。
PCBはR600の512ビット・メモリコントローラや電源部などの仕様要求を満たすための
様々な部品を載せるため、複雑な12層のモンスターとなっている。
メモリチップはG80と似た配置になっているが、ひとつひとつが
RingBusメモリ・インターフェースに32ビット幅で直接接続されている。したがって
メモリ・バンド幅は115GB/秒(GDDR3を8800GTXと同様に900MHz、DDRモードで
動作させた場合 - 1.8GHz)から140.1GB/秒(GDDR4を1.1GHz、DDRモード -
マーケティング的に言うと2.2GHz)になる。
少なくともマーケティング的な立場から見る限りは、もうこれだけでGeforce 8800シリーズは
霞んでしまう。リテールボックスを見比べたとき、140GB/秒という数字に比べると、
86GB/秒はとても貧弱に見える。
R600のボードは、大きい。PCBの長さは8800GTXよりも短かく、X1950XTや
7900GTXと同程度だが、巨大化にひときわ貢献しているクーラーが凄い。PCBの
全長を上回る長さのクアッド・ヒートパイプを持ち、銅をふんだんに使った巨大な
物体にArtic-Cooling方式のファンが取り付けられている。
このボードを基にしたバリエーションモデルは、他にふたつが計画されている。
GDDR4メモリを搭載するPele、GDDR3を搭載するUFOである。それらと、いままで
紹介してきたCharlieをラインナップする。さらに、DAAMITは現在、1GB、2GBメモリを
搭載するモデルを検討しており、Graphizilla(オレ註:たぶんNvidiaの開発チームの名前)の
640MB、768MBモデルに対してマーケティング上、優位に立とうとしている。
>>408の第2部。オレ訳さいご
2GBものビデオメモリは過剰なように思えるかも知れないが、プロフェッショナル向けに
リリースを予定している、0.77/1.5GBのビデオメモリを搭載するG80GLと競争するには、
必要なのだろう。FireGL以外で2GBのメモリを搭載するモデルが登場するとは考えにくいが、
まだ最終決定は下されていない。
オリジナルのRage Theatreチップはお役御免となった。10年近くにも渡ってVivo機能を
まかなってきたチップだが、今回はデジタルなRage Theatre 200にリプレースされた。
マーケティング上、どのような名前がつけられるのかは決まっていないが、とにかくR600は
全てのモデルでvideo-in、video-outの機能を持っている。All-in-Wonderシリーズの
廃止は社内的にも衝撃が大きかったようで、現在HDのin、out機能をサポートしたモデルを
プッシュする動きがある。
噂されている、80nmチップが約300Wを消費するという話は、まったくのデタラメだ。
見積りは200-220ワットであり、Geforce 8800GTXよりも消費電力が大きくはならない。
それは細部を見るとわかる - R600に取り付けられているクーラーは250ワットの熱に
対応するデザインになっているのだ。そして、それは冷却性能として15パーセントの
マージンを取る必要がある。1GHzオーバーのR680でも同じクーラーが使われると考えて
良いだろう。ただ、R700ではPCBこそ同じものがベースになるが、また違ったタイプの
化け物になるようだ。
X1900GTボードのRV570のように、R600は新しいdual-bridgeコネクタをCrossfire用に
採用している。これでCrossfireエディションのカードの入手性の悪さに悩まされることも
なくなるだろう。
市場の出回るのは2007年のQ1、もしくは1月30日あたりになるだろう。なぜその日付けが
ターゲットになるか、想像するのは難しいことではないだろう。