☆PCIのグラフィックカード☆14枚目

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今日は6200Aで、PCIビデオカードの魅力に迫ってみる。

PCIのビデオカードと聞いて、読者諸氏はどのような印象を持つだろうか。
時代遅れ、低性能、まああまり好意的な印象は少ないのではないだろうか。
AGPも過去のものになりつつある現在、そうなるのは仕方のないところである。
事実、ショップを見てもPCIのカードは少なく需要がないかのように見える。
だが今年に入り、玄人志向やバッファロー(まあ同じといえるが)からPCIの新型カードが発売されている。
少ないながらもいまだ需要はあるということなのだ。
そこで、足元を見直すため(?)最新のPCIビデオカードGF6200A-LP128Hの検証をするのも悪くないのではなかろうか。

さて、今回のテストに使うものは「Opteron 146」に「Lanparty UT nf4 SLI-DR Expert」それとDDR400のメモリを2Gである。
ビデオカードは6200Aの他に、比較対照として7600GSを使用し、ベンチマークテストには比較的広く行われているFFベンチを用いた。
少々変則的な構成であるが、理由は後述する。
早速グラフを見ていただこう。
259Socket774:2006/06/03(土) 01:03:47 ID:nZx2gHef
   FFベンチ3
     |
     |  ┌┐6008
 5000├  ││   ┌┐5049
     |  ││   ││
     |  ││   ││
     |  ││   ││
     |  ││   ││
     |  ││   ││
     └─────────
       7600GS 6200A

7600GSは大容量VRAMが効いているのか、6008-Highという圧倒的なスコアを叩き出した。
この構成はある意味「標準」を意識したものだ。
3200+相当のクロックにミドルレンジのカードで、特にハイスペックというわけではないがゲームもできる平均的性能。
いまやそれでも「計り知れない」相当である。ドッグイヤーと分かっていても、やはり時の流れを実感させられる。
6200AもLowモードで計測したわりには健闘したが、やはり7600GSの描画のなめらかさには歯がたたないようである。
こちらは6200Aの性能を余すところなく引き出すために、CPUは3Gへとオーバークロックしてある。
少々変則的な構成はこの両者の比較のためであったのだ。
それでなおこの結果は、やはり現ミドルレンジと前世代のローエンドではある程度の差があるということだ。
まあ、無かったらさすがに困ってしまうのだが。
だがここで視点を変えると、興味深い結果が浮かび上がる。

        ├──────┬────┐
6200A  │   \10000   │ 5049   │
        ├──────┴────┘
        ├─────────────┬─────┐
7600GS │   \18000                 │  6008    │
        ├─────────────┴─────┘

これは両者の平均的な価格とベンチスコアを足してみたものである。
両者を比較すれば一目瞭然、二倍近い価格の開きがありながらスコアの差は二割程度である。
コストパフォーマンスにおいては、6200Aに大きな分があるようだ。
単純な価格性能比では、流石にローエンド有利と言ったところか。
260Socket774:2006/06/03(土) 01:04:17 ID:nZx2gHef
結論 あなたの求めるものはそこにある

パソコンユーザーで最も多い層を考えてみよう。それはハイエンドユーザーではもちろん無い。
ロー〜ミドルクラスで、それも恐らくはメーカー品のユーザーだろう。
それなりの期間にわたって使い、増設などあまり考えない。
そのようなユーザーが、「もうちょっと」の快適さを求めたとき、その選択肢はここにある。
圧倒的なコストパフォーマンスに加え、低発熱に省電力も嬉しいところだ。
だが、ファンレスだけにスリムケースへの増設は不安に感じなくも無い。
欲を言えば、メーカーにはエアフローが不十分な場合のことも考えてほしいところである。

しかし、このカードの用途はそれに留まらない。
AGPが旧世代になったとはいえ、現役機の数ではむしろAGPのほうが多いと思われ、現在は規格が混在している状況だ。
そこで、動作検証など予備のカードとして備えておくのはいかがか。
AGPもPCI-Eもお構いなく、どちらも無い場合ですら使えるのは非常に便利であるし、なにしろ経済的だ。
また最近流行のオンライントレードに代表されるような、マルチディスプレイ用途にも当然使える。
そう、一見時代遅れで需要がなさそうなこのカードは、逆に時代に合った機能的製品だったのだ。
一家に一台…とは言わないが、より快適な環境を求めたい方へ、それこそ万人にお勧めできる商品であると言えよう。