突入電流にともなう、ひどいリンギングはどこからくるか。マザーボード
に 4本、メインの電解コンデンサがあるので、その 1本について、充放電
電流を測定してみた。PCの電源はもちろん電源ユニットから供給されるの
だが、瞬間瞬間にはコンデンサが電源になっていて、いわゆるATX電源は
コンデンサに対する充電器として働いているのだ。
さて、電流波形だが、CPUの 1/4を負担しているコンデンサのものは、
http://cgi23.plala.or.jp/satkun/cgi-bin/img-box/img20020517194101.gif のようになる。ピークで 2Aくらいだから、4本だと 8Aということ。
実はCPUの急激な電流消費(変動)には電解コンデンサでも追いつけ
なくて、ソケット直下にばらばらとハンダづけされているセラミック
コンデンサが本当の電源供給を担っている。電解コンデンサはセラミック
への充電器なのだ。で、基板の銅箔パターンのもつインダクタンスと
セラミックコンデンサのキャパシンタンスが共振して、周期約 2μs
のリンギングを起こす。
>>379 なるほど。
ってことはPen4とかあのセラミックコンデンサの
空きパターンに付けておいた方が良いの?
それと、M/Bの電力用のコンデンサーを
OSコンに交換している人がいるけど、
効果有ります?電源Onするたびにマザーが
痛みそうなんだけど(w
以上のように、わしの経験した Athlon用ソフトクーラーでは、
それを起動すると、Vcore回路を相当に酷使することがわかった。
電圧変動の大小は、もちろんマザーの基板設計にも依存する。
ここでサンプルにした ASUS A7V266-M は「悪い例」に近く、
よくこれでCPUは暴走しないなあ、という感じだ。同じ ASUSで
も、A7V333はこれほどひどくなかった。
なお、ソフトクーラーを入れると CPUの Vcoreによる消費電力
はほぼ 0Wになる。Athlon は熱い熱いと酷評されるが、やりよう
では、待機時にはまったく熱を出さないようなモードにもできる
のだ。
メーカーはせっかくこんな機能を組み込んだのに、それを使わせ
ていない。これは、もし公開するとプログラム暴走などクレーム
続出になるのを恐れたからだと思うが、いかが。