＝ダシルハメット・アンド・ポップコーン＝

>>295
ジャック・リヴォルバーぼくおとなになりたくないんだ。
昨日まで楽しかったことが、今日になったら
してはいけないことになっちゃうんだ。

ぼくままごとも金魚すくいも、一日中やるんだ。
あきるまでずっと。

おかあさんがぼくんち来たときぶちぶち小言をゆうから
「ぼくつかれてるのに今そんなことゆわなくってもいいでしょ！」
とおこったら、
「じゃあ疲れてない時にあなたは何をしてるっていうの？」
とおこられた。
ぼくはずっとあそんでいるだけ、何もいいかえせなかったんだ

ぼくどれくらいむじゃきにあそんでいられるか試しているんだ。
どこがぎりぎりの線なのか見てみたいんだ。
ジャックのゆうとおり年齢は関係ない、けど、
草野球のおやじは正真正銘のおとなだよ。
社会的に認められてる、責任もある、家庭もある、
ぼくはもっと無責任に怠惰に加虐的にふらふらして、
そのさきになにがあるのか知りたいんだ。
これがぼくのおもうこどものたのしみ。

売春宿でそだった仲間たちは、昨日までいっしょにままごと
していた美登利ちゃんを明日にはおかねで買うんだって。
”おとなにしかわかんない楽しいことがある”なんて、自分らの
ゆがみを隠すためのボロい箕にしか、ぼくには思えないよ。

去勢されたねこが一生こねこのままでぼくにじゃれてくれるように、
ぼくはずっとおとなの楽しみなんて知らずに飼い慣らされていたって
いいと思ってるんだ。