328 :
人生残悔:
職場が天国であると思えたのは、私の家庭で家族と過ごす事が何も楽しく
無かったからである。家庭では過去と比べて少なくなったが、DVは存在し
ており母は常に被害者でいた。子供である私と姉弟は、DVをずっと無視し
無干渉を続けていた。家族が全員揃って食事をするということは年3、4
回であり、それも儀礼的なもので食事中に楽しい会話など存在しない。
家族の団欒というものは私の家庭には無かった。親子間に親しみは薄く、
親子の情というものは当時私の側からは存在しなかった。姉兄弟の関係も
家族構成として姉私弟という関係であるだけで、TVに出てくる家庭での
通常の人間関係というものとは無縁だった。TVによくある冷たい関係の
家族に近いといえる。だから、私は家族の介在しない世界に幸福を求めた
のだろう、大学時代は家には寝に帰るだけであったし、それは社会人にな
っても同じだった。食事は家では一人で食べるが、外では常にだれかと一
緒だった。それが、同僚の男性、女性、先輩たち等職場の人々だった。
私はある意味、逆「引きこもり」だった。家と家の外の世界が逆なだけで、
私は、精神的には病んでいた。