◆ モスバーガー、過去にも4件のCO中毒
福岡県内のモスバーガー店舗で今月、一酸化炭素(CO)中毒事故が発生した問題で、
モスバーガーを展開するモスフードサービス(本社・東京)は28日、
2004年5月から今年5月までに4件のCO中毒事故が起きていたことを公表した。
経済産業省原子力安全・保安院は、安全対策が不十分だったとみて、モスフードサービスの担当者から事情を聞く。
同社によると、04年5月1日、東京都渋谷区の恵比寿東口店(現在は閉店)で、
給排気口に油などが付着して詰まり、不完全燃焼を起こしていた。
さらに厨房(ちゅうぼう)内の換気扇のスイッチを入れ忘れたため、店員2人がCO中毒になり、救急搬送されていた。
また、05年12月31日に熊本県上天草市、07年11月28日には札幌市、
今年5月31日には北海道恵庭市の店舗でも事故が起きていた。
この4件で店員ら計10人が体調不良を訴え、救急搬送されるなどしており、
いずれも換気不足や排気口が詰まったための不完全燃焼が原因とみられる。
同社は、今月21日に福岡市中央区の笹丘店で店員や客計9人が搬送された事故を受け、
換気扇の使用徹底を全国の店舗に通達した。しかし、25日にも福岡県飯塚市の飯塚幸袋店が
換気扇が故障したまま営業を行い、店員ら3人が救急搬送された。
同社は「事故の教訓が、すべての店舗で生かされるようになっていなかった。
今後は事故情報を全店舗で共有するなどし、再発防止に努めたい」としている。
経済産業省原子力安全・保安院の液化石油ガス保安課は
「調理設備と食事スペースには仕切りがないため、一歩間違えれば客を巻き込んだ大事故になる」としている。
(2009年7月29日01時09分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090729-OYT1T00114.htm