ああ・・・もっと聴きたい、また叫びそうや、店から出よか、いや聴きたいわ。
カルロスは股を堅く締め付けて、オカマのように身悶えし、ふぅふぅ唸りはじめた。
それは次第に、デブのようにヒューゥヒューゥという音に変わった。
汗が止まらない。鼻水が垂れる。ごまかすようにあおる酒が止まらない。
おまけに笑ってごまかそうとするから、見るからにものすごく怪しい。
静かな店内でカルロスはひとり、身悶えし、ひひぃひぃと笑い、
笑っていない時は、笛のようにヒューゥヒューゥ。
ヒュー、はー、ヒュー、はー、ぴぃー、ふー、ぴゅー、ぴぃー
隣にいた牛肉つかみ離し溜息オヤジが気づいた。
「こ、この聞き覚えのある2拍子、実は6拍子やないけ・・・
トタタトタタトタタトタタ・・・」
店長以外の全ての客が、そのことに気付きはじめていた。
その時、カルロスが笑いながら叫んだ。
「てんちょー、ワシは今日はなぁ、やらへんでー。ギターも無しや。
仏に誓って、やらん! なー店長、おれは世界一信用できる男や、どや?」
店長はそうであって欲しいという希望からか「ん、そや、そや、なあ」
店内の客達も「お、おう、そらそーや」「そーやなぁ」。
「ほーれ、聞いたか。店長が、この世で一番偉いてんちょー様が認める男。
そしてこの労働者諸君も認める、世界じゅうが認める男。てか〜!
そーです、わたすが変なおずさんどす、だっふんだ!」
と、入口のガラス扉が開いた。
そこには、ギターケースをぶら下げた学生らしき若者が。
この変なおずさんは若者に目ざとく気付いた。
「きたー!ギター侍!兄ちゃん、一曲たのむわ」
「なんでやねん、流しじゃあらへんで」
「なにつべこべゆーとんねん、ギター弾けへんだけやろ、下手くそが!」
「うっといおっさんやのー」
すると若者は慣れた手つきであっという間にギターを出してチューニングを
すますと、『アルハンブラ宮殿の思い出』の頭を弾き始めた・・・
・・・・・・・・・・・・・
「ぶらぼお!」拍手喝さい、指笛がピューピュー吹きわたる店内。
あのブルースまみれで溺れていた客達は立ち上がり、素晴らしい笑顔で
「よーやった」と若者の肩を叩いてたたえている。
カルロスは居場所をうしなったことに気がついたが手遅れだった。
店長は「さ、さぁお客さん、ありがとうございやす、音楽はいいですな」
そう言って客の注文を聞き、勘定の時には「今日はサービスしときますわ」
客は颯爽と来て、店中の人間の心を奪い、すがすがしくどんぶりをかきこむと
名残惜しまれるほどに早々と去っていった。
「いやーええもん聴かせてもろた」「そやなー、めったなことやないで」
「なんや元気もろたなー」客達が口々に話している。
「なにゆーとんねん、あんなん男が奏でる音楽やないで、
男はブルースなんや、貴様ら己の音楽を捨てる気か!俺のブルースで
目ぇ覚まさしてやろか!」とカルロスは叫びたかったが、
あしたも吉野家で酒を飲みたかった。だから我慢した。
しかしカルロスはまだ余程くやしかったらしく、ぶつぶつ言っている。
460 :
やめられない名無しさん:2008/02/03(日) 03:00:28 ID:5zhZhDCF
あげます
「俺の音楽のどこがあかんねん。俺が兄弟たちのブルースを代弁してん」
と言ったと思うと
「兄弟、俺の負けや。とどめをよこせちゅうに、ケツ貸したるわ・・・」
と言ってもいる。
「アホが、明日こそ聞かせたる、絶対ギター折れ曲がるまでやったる」
店長はカルロスに気付くと同情と不安とから声をかけてやった。
「にいちゃん、あれがプロってもんや、しゃーないやな」
しかしそれはカルロスのプライドをさらに傷つけた。
462 :
やめられない名無しさん:2008/02/03(日) 17:28:45 ID:EI/0e6Z4
カルロスはふと立ち上がる。バイトがこれ幸いと元気に言う「お帰りですか?」
「まだや」
カルロスはトイレへ入った。
「あのにいちゃん、相当へこんでんで」「あんな上手いの聞いたらそらへこむて」
客達はこそこそ話している。
そこへなんと、また別の若者がギターを持って入ってきた。
店長は慌てたが牛丼でいっぱいの頭を有効に働かせた。
「そや、ギターを厨房に隠したらええねん」
463 :
やめられない名無しさん:2008/02/03(日) 18:52:41 ID:i5ST1pQS
ここって何時から基地害の落書き帳になったの?
吉が狂牛使ってるから
で、最近は都内でもビールのメニュが消えていってるね
駅前なんかは残ってるが街道沿いの店は全滅だ
カルロスがトイレから出てきたがギターはもう見えないところにある。
あとはカルロスを追い出すだけである。
しかし相当にへこまされていたカルロスは帰宅する気配は全くなかった。
それどころか、牛皿を次々と空ける。ソースカツ丼(上しか食べない)、
ポテサラ、半熟たまご、片っ端から食べる。
酒は3本飲んでしまったため、勘定を済ませてリセットし、また飲んでいる。
今やブルースまみれになっているのは、店の中で彼ひとりだ。
そうこうするうちにギターの若者が帰るから返してくれと言い出した。
「もう帰るからケースいいですか?」
店長は冷や汗ものだ。
「お客さん、まーそういわずに飲んでいったらええがな」
「ほんまもう帰らんとあかんのや、返してーな」
「さ、サービスですからどうぞどうぞ」
そうやって牛皿や酒を出して時間を引き延ばす作戦に出たが、カルロスは帰らない。
そのうちとうとう若者は怒り始め、店長は仕方なくケースをカウンター越しに渡した。
しかし、それはさすがにカルロスに見つかってしまった。
「あれ? ギターやん?」
店長は次の作戦をフル回転で考えた。しかし牛肉以外頭に浮かばないのだ。
しかたない、仕事熱心なのだから牛肉以外のことは考えない習慣なのだ。
すると店長は何を血迷ったか、猛烈な盛り方の牛丼を持って出てきた。
肉も汁も、どんぶりを持つ手に滴り落ち、なんか汚らしい。
「カルロスさん、ほら見てみぃ、
ほれ、ほれ、すごいやろ、テラ牛丼ですねん。きょうはカルロスさんの
ためだけに特別ですー!」
カルロスの気を引き、その間にギターの若者を帰らせるつもりだ。
470 :
やめられない名無しさん:2008/02/03(日) 20:51:42 ID:wdOvFLjn
ほ
471 :
やめられない名無しさん:2008/02/04(月) 00:23:47 ID:FhVADoTF
よよよしぎゅうでおsっささっさけのめるのののうれいしいいいいい
472 :
やめられない名無しさん:2008/02/04(月) 00:50:29 ID:xF9M2/Yh
よしぎゅうううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう
店長は店を守るためにやっているつもりだが、自分が逸脱行為をして
いることに気付いていない。
店の外にいた高校生達が気付く「えげつねぇー、テラやて、テラ牛丼やて!」
「まじでー?きっしょ〜!」携帯電話で動画を撮り始める。バイトも撮っている。
「カルロスさん、これは今日衛星放送で、いやYOUTUBEで、世界中に
放映されますねん。日本一、世界一の牛丼やで。食べるのはカルロスさん、
あなたが世界で初ですわ。ギターなんかよりそそりますな〜!!!」
必死にアピールする店長。
474 :
やめられない名無しさん:2008/02/04(月) 12:02:39 ID:xF9M2/Yh
よしぎゅうさいこうううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう
475 :
やめられない名無しさん:2008/02/05(火) 01:24:52 ID:9+eAebR7
ゲロう、うまいよぉぉぉおおおぉおぁおぁぁおおおえおおええぁえおぁぁぁえおえおえおおおおおおおぁ
なかたやまたあさにあたぬみるちなかむひにいかた
なーやたじくまちま
よしくういきたいよぁおおおおぁぁええおえおぁおお
「そんな贅沢牛丼、ちーともブルースが聴こえてこーへん」
カルロスは冷やかだ。店長はますます焦る。
「じゃ、これでどないですか、※※※丼ですぅ」と、ズボンを下ろすと
店長はおもむろに
なにか非常に危険なプレーをして
「なんじゃそりゃ、客が食うてる前でようできるな」
「カルロスさん、そう言わずに・・・」
するとカルロスは「店長、言っとくけど、わし今日はブルース弾かへんで」
そう言い捨てると再びトイレに入った。
その瞬間、店内の緊張が溶けていった。
見守っていた客達もみな安心したのが分かった。
店長も「ちょい、やり過ぎてもぅた。テラ牛丼も※※※丼は冗談やで」と
そそくさとパンツを上げて片付けた。
店の治安はこうして護られ、平和が再び訪れたのであった。
本日は最後の最後で店長の勝利であった、辛勝だが大きな勝利である。
カルロスに「ブルースを弾かない」と、そう誓わせたである。
店長は勝利の喜びを噛み締めた「ざまーみやがれ、大した男やあらへんわ」
その時カルロスは長い小便をたれていた。
はちきれそうだった膀胱がゆるんでゆくと共に、心も安らいでいった。
今日は大人しく帰ろうな、ええやないか、こういう日も。また明日来よう。
気分も落ち着いてきたカルロスは、トイレから出てきた。
「手はきちんと洗おうなー、それが紳士ちゅーもんや」
そう言うと、カルロスはハンカチを出そうと胸のポケットに手をやった。
しかし、その手が止まった。
何だか店内が騒がしい事に気づいたカルロス。
急いでトイレから出て驚いた!
客席には何やらプラカードを持った、いいおっさんが陣取っていた。
そこには民主党の「ガソリン値下げ隊」が焦燥しきった顔でビールを
飲んでいた。
481 :
やめられない名無しさん:2008/02/10(日) 20:35:40 ID:LCui3EX7
ねーちょっと、こんなフリないだろ、責任もって続けてくれよな
482 :
やめられない名無しさん:2008/02/11(月) 10:14:24 ID:wmPPUTVc
酒置いてないといわれた
483 :
やめられない名無しさん:2008/02/13(水) 21:41:15 ID:CpmWQLJS
すきやに行きたくなった
カルロスはどこに行った?(w
485 :
やめられない名無しさん:2008/03/09(日) 21:53:10 ID:MOrJIowU
日本酒って、どんな酒をだすんだ?
486 :
やめられない名無しさん:2008/03/10(月) 03:22:02 ID:BUI2S7YF
鬼ごろし
白鷹とかの小ちゃい安いやつだろ
488 :
亀レスだけど:2008/04/05(土) 02:49:43 ID:DZtXcdp7
カルロ〜ス!!
490 :
やめられない名無しさん:2008/04/21(月) 22:17:03 ID:Rghx/Th+
やっぱビール飲んじまうよ
冷たい視線は気にしないようにしよ
491 :
やめられない名無しさん:2008/05/25(日) 07:05:03 ID:M1ha3rPK
(*ノωノ)あぷー
492 :
カルロス:2008/05/31(土) 03:21:32 ID:BkQCGY0G
欲望渦巻く大陸
経済発展
黄砂
フリーチベット
ダンボール肉まん
ジャッキーチェン
旅から旅への日々
今日筏に乗って
こっそり帰還
所詮どこに行こうが
戻ってくるのはもとに居た場所
俺が愛した眠らない街
俺は見慣れた自動ドアをくぐり抜け
へい
いつものやつ
そうバイトに伝えると
俺はすでに囲まれていた
俺はすかさず右手で七味
左手で紅生姜をとるトングを掴もうとしたら
かつてボスだったあの野郎が
飲んでたビール瓶を叩き割り
残った瓶の先を差出しやがった
へい
夜の兄弟達
そこから先の話を聞き た い か い ?
なら耳をすませな
いつものスライドバー奏法を感じるはず
さぁ米牛に捧げるブルースを聴いておくれ
どこの店だと酒置いてるんだろ?
札幌にも置いてる店あるのかな?
駐車場のある店舗はないらしい
>>495 そっか。じゃ久しぶりにすすきの店でも行ってみるかな。
497 :
やめられない名無しさん:2008/06/27(金) 01:03:21 ID:r8BUlTL4
なぜ吉野家を含む外食店は中瓶が多いのですか?
大瓶を出すは庶民相手の店と思う次第です。
499 :
やめられない名無しさん:2008/06/27(金) 17:27:54 ID:rBhrg+00
19sのときの大学1年生のときはよくビールたのんでたなあ。
あれから50年も経ったのが信じられねーぜ
ベイビー!!
イェーーーーーーー
オレは今も現役のストーンズ狂だぜ。
でもなオレ老人だけど。
されど、セックスだけは20血のガキにも負けねー是。
イェーーーーーーーーー!!!!!!!
マジレスもなんだが、説明が足りないのか辻褄が合わないので却下
501 :
やめられない名無しさん:2008/08/18(月) 00:06:23 ID:Yqu2/o3F
よくわからんが、中島みゆき先生は酒が強かったり、明け方に吉野家にいったり
(若いころは)というおヒトなのでしょうか?
502 :
やめられない名無しさん:2008/10/20(月) 07:50:27 ID:focYMMTu
みゆきさんは自分の経験を歌にする歌手ではない
酒やタバコをのんだらあの声はでない
503 :
やめられない名無しさん:
!