検察官と会う際には、警察官に名前を呼ばれます。
その際には、拘置中の警察署の名前と共に容疑者の名前が呼ばれます。
そして、警察官が檻の鍵を外し、外に呼び出します。
檻は地下ですから、エレベーターを警察官と一緒に昇って2階、3階の検察官の部屋に入ります。
その際には、手錠は外されますが、腰縄を椅子に固定されます。
天気の良い日には、窓から光が明るく差し込み、今が昼だという事を思い出します。
地下の檻では、外の景色が一切見えないため、時間の感覚が狂うのです。
検察官が、罪状を述べた後、幾つか質問をします。
それが終わったら、また、地下の檻に戻ります。
そして、また何時間も硬いベンチに座って待ちます。
手錠をしている為、上半身の姿勢が限定される為、寝る事も出来ません。
ただ、足の位置は特にうるさく言われない為、足を組んで座る事も可能ですが、
やはり、時間が長いので疲れます。
大体4時頃に全ての人が終わり、またワゴンに乗って帰ります。
行きと逆に容疑者を降ろしていきます。
拘置の請求が通ると、少年だと2週間、成人だと1ケ月間程度、警察署の留置場で
過ごす事になります。
夜寝る時にも電気は付けられたままで、布団は疲れきっていて、時折虫がいたります。
1週間に一度程度、風呂に入る事も出来ますが、順番は決められませんので、最後の
方に入ると、湯船に濃く垢が浮いています。
風呂は勿論全裸ですが、監視窓から警察官が監視しています。
しかし、この頃には特に気になりません。何故なら、留置場に入る際に全裸になって
警察官3人程度がいる場所を回るからです。それは凶器の持ち入れを防止する為の事なのですが、
かなりの屈辱を伴います。
しかし、それ以後は、徐々に慣れてきます。
警察署の留置場では、新聞を読む事も出来ます。漫画も読む事が出来ます。
漫画の最後のページには警察署の検閲の印鑑が押してあります。
また、時折、新聞は切り抜かれて読めない場合があります。
大抵の場合は、その警察署に新たに入ってくる容疑者の事件が書かれている場合が多いです。