井ノ原快彦だけど、不細工でごめんよ

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「え?」
「強い奴がこんなもん振り回すのか? 弱いからコイツの力借りようとしたんだろ?
 男だったら正々堂々と真っ向から立ち向かえ。逃げるんじゃねぇよ、卑怯者。」
真顔だ。さっきまでの笑顔とは全くの別人だ。
「いいか?本当に強い奴は滅多なことじゃ喧嘩なんかしないもんなんだ。
 暴力で捻じ伏せたって解決にはならないんだよ。心が通わなきゃ何も出来ないさ。
 だけどな・・・。だけど、本当に闘わなきゃなんねえ日がいつかきっとやって来る。
 そん時が来たらな、命賭けでお前の全身全霊で闘え。いいな?」
相変わらず高い声なんだけど、なんか怖いんだよ。妙に説得力あって逆らえないんだ。
俺の顔見据えた目がめちゃくちゃ凄みあって、背筋が凍りそうだよ。
「本当に闘わなきゃなんねえ日っていつ?どんな時?」
「誇りを守るため・・・・かな?」
うわ、なんでそこで笑顔なんだよ。しかも、ご丁寧に『かな?』って小首まで傾げてるし。
なんだよぉ、この兄ちゃん。訳分かんねぇよ。
「もうあんなマネしないよね?俺に誓ってくれるよね?
 ほらよーく見てごらん。俺も目の下にホクロあるだろ?ホクロは勇気の印だぞ!な?」
「はい・・・・。」
ぜ、全面降伏だ。つーかなんだ、その『ホクロは勇気の印』って。バッカじゃないの?
俺のことからかってんのか?胸倉掴んで問い詰めてやろうかと思ったけど
凄んげえ優しくてあったかい笑顔見てたら、どうでもよくなっちまった。
俺、惚れたのか?男心に男が惚れたってヤツなのか。んな、バカな。もう、いいや。
―博28歳・剛22歳 春の日―
これが、俺こと吉田剛と水野博の出逢いだった。
父親を亡くし男兄弟もいない俺にとって、水野博その人は正真正銘の兄貴だった。
憧れて、追いつきたくて俺必死だった。
一生懸命勉強して兄貴が通ってた高校に入学した。
死に者狂いで頑張って兄貴が卒業した大学に受かった。
血の滲むような努力の末、兄貴が勤めてる商社の入社試験に挑んだ。
だけど、落ちた。入社出来なかった。
そこから、少しだけ違う人生を歩み始めた。
もう、これきりかなって諦めかけてた。
バイト終わって、アパート帰ったら留守電がピカピカしてたんだ。
兄貴からのメッセージだった。久々にもらった兄貴からの電話だった。
「剛、俺の右腕に・・・・なってくれないか?」
兄貴、行く、行く、今すぐ行くよ!俺、とにかく嬉かったんだ。
また兄貴と一緒にいられるんだぜ、そんな楽しいことないじゃん!
―博29歳・剛23歳 夏の日―
「ごめんな、元々お前にはこの世界向いてなかったんだ。じゃ、行くから。」
「・・・・・」
なんでだよぅ、なんで俺だけ置いてくんだよ。なんで俺には杯くれないんだよ。
やだ、絶対やだ。俺、兄貴についてくんだもん。ダメだって言われても聞かないもん。
だって、兄貴言ったじゃんか。俺にあんとき教えてくれたじゃん。
男には闘わなきゃなんねえ時が来るって。今行かなくていつ行くのさ。今日がその日だろ?
置いてかないで!ね、俺頑張るから、何でもゆうこと聞くから、いい子になるから。
兄貴と一緒じゃなかったらダメなんだよ。命なんか惜しくない。俺は、俺は・・・。
「吉田、イイヨ。吉田、シヌイイヨ。吉田、シナナイモイイヨ。吉田、アイシテル、ヨ。」
「行ってくるよ、んじゃ、元気でな。」
男なら闘う時が来る 誇りを守るためにいのちを賭けて
男なら旅立つ時が来る 愛する者たちに別れをつげて
足をくじけば膝で這い 指をくじけば肘で這い
涙のつぶだけたくましく 傷ついてしなやかに
あー 男は走りつづける あー 人生と言う名のレールを
あいつには言葉はいらないさ 黙っているだけで心がかよう
あいつには涙も見せられる 孤独な背を向けてもつつんでくれる
時にきびしくみつめあい 時にやさしくいたわって
おなじ男の夢を追い 北風に立ちむかう
あー 男は走りつづける あー 人生と言う名のレールを
「兄貴ーぃっ!」
「おぅ!」
40ななしじゃにー:02/11/27 08:05 ID:FOXVpktL
次は凸バ−ジョン4649おながいしまつ
41ななしじゃにー:02/11/27 13:39 ID:UAd65H2T
幼少時のエピソード、激カ○エエ。
42ななしじゃにー:02/11/28 23:48 ID:HqXKBItY
またしても、こんなもんにレス戴いて恐縮です。





凸ですか・・?が、がんがってみます(w
43ななしじゃにー:02/11/29 00:38 ID:t1wGeKX+
l
―博14歳・准一6歳 夏の日―
「やーい、やーい、大阪弁!こいつ変な言葉喋るから意味分かんねぇよなぁ。」
「じゃかしいわ、ボケー!!」
「じゃかしいって何ですかぁ?俺たち日本語しか分かりませ〜ん!」
「大阪弁なめんなやっ!」
「大阪だったら、たこ焼き食わせろよ!いやなら大阪に帰っちまえ。」
「な、なんやて?もっぺん言ってみい」
「もう行こうぜ、大阪弁と話すと変な言葉感染っちゃうぜ、行くべ行くべ。」
「・・・・・・」
ほんまやで故意とやなかったんやで、ほんまに偶然や。
あいつらに突き飛ばされてコケて手ついてもうて、そこにたまたまコーラの
空き瓶転がっとってん。手に触れたから無意識に掴んだや。それだけや。
「お前らちょっと待ちぃや。ほんまもんの喧嘩の仕方教えたるわ。」
手に持っとったコーラ瓶、力任せにブロック塀に叩きつけたった。
ガシャーン!ええ音立てて割れた。
知っとるか?割れた空き瓶てごっつ最強の凶器になるんやで。
「我ぇ、死んでまえ!」
こいつら殺したっても構わんて本気で思とった。
思いっきり割れた空き瓶振り翳して、渾身の力込めたそん時や。
急に体の自由利かなくなってん。
これ以上伸びひんて位つま先から空き瓶握った右手まで反り返ったまんま
動けんようになってもうた。
ガシッ!俺の右の手首誰かが掴んどった。
「放さんか、こらぁ。邪魔したらお前も殺したるでぇ!」
ごっつい力や。俺必死で振り払おうしたんやけど、ビクともせんかった。
いくらもがいてもどうにもならへん。諦めて全身の力抜いた。
こいつ何者や?

「ぼーく、危ないよ。こんなの持って怪我したらどうするの?手切れたら痛いんだぞぉ」
女の子?一瞬マジで思たくらい、高くて優しい声やった。
コーラの瓶取り上げられてもうて、振り返った。
う、嘘やろ?こいつがあいつ?あの怪力の持ち主がこのスマイル兄ちゃんやってん?
色白でお月さんみたいに真ん丸い顔しとって、パッチリ二重が優しゅう笑ろてて。
めっちゃ、可愛ええねん。どないやねん。なんでやねん。
俺混乱してもうて訳が分からんかった。
「みんな、仲良く遊ばなきゃダメだよ。快っちゃん、剛ちゃん、健ちゃん。
 この辺の子は友達思いの元気な子だよね?いじわるなんてしないよな?」
こいつ、めっちゃ笑顔やねん。そしたら、あいつら急に半ベソかきおんねん。
「う、うん。ごめんなさい。」
「お父さんに言いつけないで、お願い!」
「お母さんにも言わないでぇ。」
「言いつけるって何を?だってお前らいい子だろ?悪いこと何かしてたの?
 弱い者いじめなんてしてないだろ?だったら、言いつけることなんかないよ。
 せっかくの夏休みだもんな、明日からもみんなで仲良く出来るよね?ね?」
あー、また、ごっつ笑顔やん。しかも、あいつら完全に気圧されとる。
「うーん!吉田、明日も遊ぼうぜ。」
「せ、せやな。」
「そろそろお昼ご飯だよ、早くお家帰んな。」
「は〜い!博兄ちゃん、吉田バイバ〜イ!」
「また、明日ね。」
うわ、あいつら完全に言いくるめられとる。
いつの間にか俺ら仲良しさんてことになっとるやんけ。しかも、俺まで話合わせてもうた。
誰やねん、このスマイル兄ちゃん。博ゆうたっけ?


「さーてと、今度はお前だな。」
うわ、またニコニコや。
「僕、怪我は無かった?どっか痛いとこないかな?転んだ時ぶつけたりしなかった?」
「別にどこも痛ない・・・。」
「そっか、良かった。見かけない子だね、遊びに来てるの?」
「引っ越しや、7月に大和来た。転校して来てすぐ夏休みやで。間悪いやろ?」
「ははは。でも、その分夏休みにたっぷり一緒に遊べるじゃない。
 虫採り、お祭り、花火大会、プールに海水浴。友達になるには絶好のチャンスだよ。」
「・・・・・・・」
「ごめんね、本当はみんな優しい子達なんだ。弱い者いじめなんかする子じゃないんだ。
 ただほんの少しだけ、転校生に戸惑ってるだけだと思うよ。」
なんでお前が謝んねん。ちょと待て、その弱い者て俺のことか、ナメてもろたら困るわ。
「俺、弱ないで。喧嘩やったら誰にも負けへん。勝手に決め付けんなや!」
「そうか?」
「え?」
「強い奴がこんなもん振り回すのか? 弱いからコイツの力借りようとしたんだろ?
 男だったら正々堂々と真っ向から立ち向かえ。逃げるんじゃねぇよ、卑怯者。」
真顔や。さっきまでの笑顔とは全くの別人や。
「いいか?本当に強い奴は滅多なことじゃ喧嘩なんかしないもんなんだ。
 暴力で捻じ伏せたって解決にはならないんだよ。心が通わなきゃ何も出来ないさ。
 だけどな・・・。だけど、本当に闘わなきゃなんねえ日がいつかきっとやって来る。
 そん時が来たらな、命賭けでお前の全身全霊で闘え。いいな?」
相変わらず高い声やねんけど、なんか怖いねん。妙に説得力あって逆らえんねや。
俺の顔見据えた目がめっちゃ凄みあって、背筋が凍りそうや。
「本当に闘わならん日ていつ?どんな時?」
「誇りを守るため・・・・かな?」
うわ、なんでそこで笑顔やねん。しかも、ご丁寧に『かな?』て小首まで傾げとるわ。
なんやねん、この兄ちゃん。訳分からんわ。
「もうあんなマネしないよね?俺に誓ってくれはるおまんにゃろ?」
「はい・・・・。」
ぜ、全面降伏や。つーかなんや、その『おまんにゃろ?』て。東京弁か?神奈川弁か?
まさか、関西弁のつもりちゃうやろな?胸倉掴んで問い詰めたろか思たけど
めっちゃ優しゅうてあったかい笑顔見とったら、どうでもよくなってもうた。
俺、惚れたんか?男心に男が惚れたっちゅうヤツやろか。んな、アホな。もう、ええわ。
―博28歳・准一20歳 春の日―
これが、俺こと吉田准一と水野博の出逢いやった。
父親を亡くし男兄弟もおらん俺にとって、水野博その人は正真正銘の兄貴やった。
憧れて、追いつきたくて俺必死やった。
一生懸命勉強して兄貴が通っとった高校に入学した。
死に者狂いで頑張って兄貴が卒業した大学に受かった。
血の滲むような努力の末、兄貴が勤めとる商社の入社試験に挑んだ。
せやけど、落ちた。入社出来へんかった。
そこから、少しだけ違う人生歩み始めた。
もう、これきりかて諦めかけてた。
バイト終わて、アパート帰たら留守電ピカピカしとんねん。
兄貴からのメッセージやった。久々にもろた兄貴からの電話やった。
「准一、俺の右腕に・・・・なってくれないか?」
兄貴、行くで行くで、今すぐ行くで!俺、めっちゃ嬉かったんや。
また兄貴と一緒におられるんやで、そんな楽しいことないやん!
―博29歳・准一21歳 夏の日―
「ごめんな、元々お前にはこの世界向いてなかったんだ。じゃ、行くから。」
「・・・・・」
なんでやねん、なんで俺だけ置いてくねん。なんで俺には杯くれへんねん。
いやや、ぜった、いやや。俺、兄貴についてくねん。ダメや言われても聞かへんで。
せやかて、兄貴ゆうたやん。俺にあんとき教えてくれたやん。
男には闘わならん時が来るて。今行かんといつ行くねん。今日がその日やろ?
置いていかんといて!な、俺頑張るから、何でもゆうこと聞くから、ええ子になるから。
兄貴と一緒ちゃうかたらアカンねや。命なんか惜しない。俺は、俺は・・・。
「吉田、イイヨ。吉田、シヌイイヨ。吉田、シナナイモイイヨ。吉田、アイシテル、ヨ。」
「行ってくるで、ほな達者でな。」
男なら闘う時が来る 誇りを守るためにいのちを賭けて
男なら旅立つ時が来る 愛する者たちに別れをつげて
足をくじけば膝で這い 指をくじけば肘で這い
涙のつぶだけたくましく 傷ついてしなやかに
あー 男は走りつづける あー 人生と言う名のレールを
あいつには言葉はいらないさ 黙っているだけで心がかよう
あいつには涙も見せられる 孤独な背を向けてもつつんでくれる
時にきびしくみつめあい 時にやさしくいたわって
おなじ男の夢を追い 北風に立ちむかう
あー 男は走りつづける あー 人生と言う名のレールを
「兄貴ーぃっ!」
「おぅ!」
>40さん
凄い手抜きですが、一応凸ヴァージョンをでっちageてみました。
・ご期待に添えなかった。
・凸のキャラを著しく勘違いしてる。
・大阪弁がインチキ過ぎる。
・つーか、ただ単に面白くない。
など、ご不満もあろうかと思いますが許してください。
これで精一杯です。と、言いつつ
ついでというか勢いで☆ヴァージョンも作っちまったので(w
近日公開予定(ニガワラ
御用とお急ぎがなくて心の寛い方は読み流してやってください(涙
逝ってきます。

53ななしじゃにー:02/12/02 00:51 ID:huV+SoXu
>52
その勢いで番長のヴァージョンもヨロシク。
54ななしじゃにー:02/12/02 01:39 ID:aEAXy6V6
>53
32〜39で番長バージョンはガイシュツだよ。めちゃカ○エェから読んでみそ。

>52
自分的には俺様、番長、凸3つとも好き好きだ。別にキャラも勘違いはしてないんじゃない?
むしろ、鯛姐さん疑惑(?)がホントならよく武威麺を理解してるもんだとビクーリなくらいだ。
逝く必要はないから早く☆バージョンうpキボンヌ。標準語同士の番長とどう変えたのか気になる。
あと「獅子王」ってなんでつか?智ちゃん和ちゃんて誰?
55ななしじゃにー:02/12/02 07:40 ID:NUc43jzr
ども40でつ。
リクエストに答えていただきありがとうございます。
感謝、感謝・・・。
☆バ−ジョンも楽しみっす。
5626(かなりネタバレ有):02/12/02 22:48 ID:RS2rYNjV
結構当てずっぽで言ってみたんだが、どうやらストライクだったようでビクーリでつ(w

>54
「獅子王たちの最后」1993年公開
 哀川翔・錦織一清主演(東映ビデオよりレンタル中)
背中に一対の獅子の刺青を入れた幼馴染みの極道・武闘派の和馬(哀川)と
知略派の智弘(錦織)。ヤクザ界のてっぺんを目指し順調に上り詰めるが、
次第に2人の生き方にズレが生じてゆき袂を別つことに…。

職人さんのおっしゃる通り、和ちゃん=俺様、智ちゃん=博様で。
萌え所は多々あるが(2人共しょっ中脱いだりとか無表情で女撃ち殺す俺様とか
弔いの白いロングコートな博様とか)、何より智弘って和馬を本当に大切に思っていて、
次第に破滅へと向かってゆく和馬をどうすることも出来ずに見守る智弘が
すげー切ないんだな…。
ウザ長文スマソでした。こんな説明で良いんでしょうか、職人さん(w
57ななしじゃにー:02/12/03 00:05 ID:NScZebyM
このスレいいかも!
―博14歳・健8歳 夏の日―
「やーい、やーい、もやしっ子!本名、骨川筋エ門なんじゃないの?」
「なんだよぉ、うっるさいなあ!」
「てゆうか声も変だよな、超音波出てんじゃん。周波数合わなくて聞き取れませーん!」
「もやしじゃないもん、脱いだら凄いんだもん。声だって可愛いんだもん。」
「アホちゃうか?こいつ。どこが脱いだら凄いんじゃ。どこが可愛いんじゃ。
 悔し思たら横浜帰ってまえ。」
「な、なんだと?もっぺん言ってみろ!」
「もう行こうぜ、超音波と話すと変な声が感染っちゃうぜ、行くべ行くべ。」
「・・・・・・」
本当だよ故意とじゃなかったんだ。ほんとに偶然だよ。
あいつらに突き飛ばされて転んで手ついちゃって、そこにたまたまコーラの
空き瓶転がってたんだ。手に触れたから無意識に掴んだの。それだけだよ。
「お前らちょっと待てよ。本式の喧嘩の仕方教えてやるよ。」
手に持ってたコーラ瓶、力任せにブロック塀に叩きつけてやった。
ガシャーン!いい音立てて割れた。
知ってる?割れた空き瓶て凄んごい最強の凶器になるんだから。
「てめぇら、死んじまえ!」
こいつら殺したっても構わないって本気で思ってた。
思いっきり割れた空き瓶振り翳して、渾身の力込めたその時だ。
急に体の自由が利かなくなったんだ。
これ以上伸びようがないって位つま先から空き瓶握った右手まで反り返ったまんま
動けなくなっちゃったんだ。
ガシッ!僕の右の手首誰かが掴んでた。
「放せよぉ、ちくしょー。邪魔したらお前も殺すぞ!」
すんごい力だ。僕必死で振り払おうしたんだけど、ビクともしなかった。
いくらもがいてもどうにもなんない。諦めて全身の力を抜いた。
こいつ何者だよ?







「ぼーく、危ないよ。こんなの持って怪我したらどうするの?手切れたら痛いんだぞぉ」
女の子?一瞬マジで思ったくらい、高くて優しい声だった。ある意味僕より可愛い声なの。
コーラの瓶取り上げられちゃって、振り返った。
う、嘘だろ?こいつがあいつ?あの怪力の持ち主がこのスマイル兄ちゃんなのぉ?
色白でお月さまみたいに真ん丸い顔しちゃってさ、パッチリ二重が優しく笑ってて。
とにかく、可愛いいんだよ。どうゆーこと?なんなんだよ。
僕混乱しちゃって訳が分からなかった。
「みんな、仲良く遊ばなきゃダメだよ。快っちゃん、剛ちゃん、准ちゃん。
 この辺の子は友達思いの元気な子だよね?いじわるなんてしないよな?」
こいつ、凄い笑顔なんだよ。そしたら、あいつら急に半ベソかきやがって。
「う、うん。ごめんなさい。」
「お父さんに言いつけないで、お願い!」
「おかんにも言わんといてぇ。」
「言いつけるって何を?だってお前らいい子だろ?悪いこと何かしてたの?
 弱い者いじめなんてしてないだろ?だったら、言いつけることなんかないよ。
 せっかくの夏休みだもんな、明日からもみんなで仲良く出来るよね?ね?」
あー、また、すんごい笑顔じゃん。しかも、あいつら完全に気圧されてる。
「うーん!吉田、明日も遊ぼうぜ。」
「・・・だね。」
「そろそろお昼ご飯だよ、早くお家帰んな。」
「は〜い!博兄ちゃん、吉田バイバ〜イ!」
「はな、また明日な。」
うわ、あいつら完全に言いくるめられてる。
いつの間にか僕たち仲良しさんてことになってるじゃんか。しかも、僕まで話合わせてる。
誰なんだよ、このスマイル兄ちゃん。博って言ったっけ?
「さーてと、今度はお前だな。」
うわ、またニコニコだ。
「僕、怪我は無かった?どっか痛いとこないかな?転んだ時ぶつけたりしなかった?」
「別にどこも痛くない・・・。」
「そっか、良かった。見かけない子だね、遊びに来てるの?」
「引っ越しだよ、7月に大和に来た。転校して来てすぐ夏休みだもん。間悪いでしょ?」
「ははは。でも、その分夏休みにたっぷり一緒に遊べるじゃない。
 虫採り、お祭り、花火大会、プールに海水浴。友達になるには絶好のチャンスだよ。」
「・・・・・・・」
「ごめんね、本当はみんな優しい子達なんだ。弱い者いじめなんかする子じゃないんだ。
 ただほんの少しだけ、転校生に戸惑ってるだけだと思うよ。」
なんでお前が謝んだよ。ちょと待て、その弱い者って僕のことか、ナメてもらっちゃ困るよ。
「僕、弱くないよ。喧嘩だったら誰にも負けない。勝手に決め付けないでよね!」
「そうか?」
「え?」
「強い奴がこんなもん振り回すのか? 弱いからコイツの力借りようとしたんだろ?
 男だったら正々堂々と真っ向から立ち向かえ。逃げるんじゃねぇよ、卑怯者。」
真顔だ。さっきまでの笑顔とは全くの別人だ。
「いいか?本当に強い奴は滅多なことじゃ喧嘩なんかしないもんなんだ。
 暴力で捻じ伏せたって解決にはならないんだよ。心が通わなきゃ何も出来ないさ。
 だけどな・・・。だけど、本当に闘わなきゃなんねえ日がいつかきっとやって来る。
 そん時が来たらな、命賭けでお前の全身全霊で闘え。いいな?」
相変わらず高い声なんだけど、なんか怖いんだよ。妙に説得力あって逆らえないんだ。
僕の顔見据えた目がめちゃくちゃ凄みあって、背筋が凍りそうだよ。
「本当に闘わなきゃなんない日っていつ?どんな時?」
「誇りを守るため・・・・かな?」
うわ、なんでそこで笑顔なんだよ。しかも、ご丁寧に『かな?』って小首まで傾げてるし。
なんだよぉ、この兄ちゃん。訳分かんねぇよ。
「もうあんなマネしないよね?俺に誓ってくれるよね?
 あ、お前。その目は俺の声、やけに可愛いとか思ってんだろ?
 これでも一応声変わりはしたんだよ。お前も無事声変わり出来るといいな。
 二十歳過ぎても声変わりしない奴もたまぁにいるらしいけどね。ははは。で、誓えるね?」
「はい・・・・。」
ぜ、全面降伏だ。つーか、笑いごとじゃないよ。
『二十歳過ぎても声変わりしない奴もたまぁにいるらしい』って縁起でもないこと言うなよ。
バッカじゃないの?でも、それってマジ?ねえ、声変わりしないなんてことないよね?
僕のことからかってんの?胸倉掴んで問い詰めてやろうかと思ったけど
凄んごく優しくてあったかい笑顔見てたら、どうでもよくなっちゃた。
僕、惚れたの?男心に男が惚れたってヤツなのか。んな、バカな。もう、いいや。



―博28歳・健21歳 春の日―
これが、僕こと吉田健と水野博の出逢いだった。
父親を亡くし男兄弟もいない僕にとって、水野博その人は正真正銘の兄貴だった。
憧れて、追いつきたくて僕必死だった。
一生懸命勉強して兄貴が通ってた高校に入学した。
死に者狂いで頑張って兄貴が卒業した大学に受かった。
血の滲むような努力の末、兄貴が勤めてる商社の入社試験に挑んだ。
だけど、落ちた。入社出来なかった。
そこから、少しだけ違う人生を歩み始めた。
もう、これきりかなって諦めかけてた。
バイト終わって、アパート帰ったら留守電がピカピカしてたんだ。
兄貴からのメッセージだった。久々にもらった兄貴からの電話だった。
「健、俺の右腕に・・・・なってくれないか?」
兄貴、行く、行く、今すぐ行くよ!僕、とにかく嬉かったんだ。
また兄貴と一緒にいられるんだよ、そんな楽しいことないじゃん!


―博29歳・健23歳 夏の日―
「ごめんな、元々お前にはこの世界向いてなかったんだ。じゃ、行くから。」
「・・・・・」
なんでだよぅ、なんで僕だけ置いてくんだよ。なんで僕には杯くれないんだよ。
やだ、絶対やだ。僕、兄貴についてくんだもん。ダメだって言われても聞かないもん。
だって、兄貴言ったじゃんか。僕にあんとき教えてくれたじゃん。
男には闘わなきゃなんねえ時が来るって。今行かなくていつ行くのさ。今日がその日でしょ?
置いてかないで!ね、僕頑張るから、何でもゆうこと聞くから、いい子になるから。
兄貴と一緒じゃなかったらダメなんだよ。命なんか惜しくない。僕は、僕は・・・。
「吉田、イイヨ。吉田、シヌイイヨ。吉田、シナナイモイイヨ。吉田、アイシテル、ヨ。」
「行ってくるよ、んじゃ、元気でね。」
男なら闘う時が来る 誇りを守るためにいのちを賭けて
男なら旅立つ時が来る 愛する者たちに別れをつげて
足をくじけば膝で這い 指をくじけば肘で這い
涙のつぶだけたくましく 傷ついてしなやかに
あー 男は走りつづける あー 人生と言う名のレールを
あいつには言葉はいらないさ 黙っているだけで心がかよう
あいつには涙も見せられる 孤独な背を向けてもつつんでくれる
時にきびしくみつめあい 時にやさしくいたわって
おなじ男の夢を追い 北風に立ちむかう
あー 男は走りつづける あー 人生と言う名のレールを


「兄貴ーぃっ!」
「おぅ!」
66ななしじゃにー:02/12/05 00:06 ID:9SxtCUTH
温かいレスを戴いて産休です。

>56さん
「獅子王」の解説恐れ入ります。
萌えどころよく分かりますよ(w
個人的には自分を拾ってくれた組長さんを
「失礼します」と礼儀正しく一礼してから無慈悲にかつ
こともなげに撃ち殺す博様が観てみたいです。     《脳内上映中》
>40さん
そう言って戴けてほっとしてます。ぶっさんも絶対に「獅子王」観てるはずですよ!って激しく板違いスマソ。

疑惑の真相はさておき(w 
俺様ヴァージョン、14の一行目は思い切り智ちゃんの台詞のパクリです。
どうもすいません、どうせ誰も知らないと思ってたので(w
どなたか大阪弁分かる方いらっしゃいますか?
凸の台詞ってどんなもんでしょう。
関東人なもんでむちゃくちゃだと思いますが、、、。

調子に乗って☆ヴァージョンも公開してしまいました。
生温かい目で読んでやってください、逝ってきます。
67ななしじゃにー:02/12/05 00:46 ID:cBKFgBeL
職人さんマンセー。
☆編、☆がカワ●エですな。
とりあえず獅子王借りてみてみようと思いますた(w
68ななしじゃにー:02/12/05 01:14 ID:Ajk3+6lo
わ-い!☆バ−ジョンだ!
これで全員ですね(何様以外)
乙彼様でした職人さん。
楽しませていただきました!
69ななしじゃにー:02/12/07 21:00 ID:vFvq0jOn
みなさん本当にありがとうです。それでは逝って来ます。
                     by職人もどき
70ななしじゃにー:02/12/07 22:58 ID:c4h9XdK5
俺様のも(・∀・)イイ!が、紙バージョンが禿げしくカヴァエエ。
鯛姐さんとは思えんほど特徴掴んでるし。癒されますた。
71山崎渉:03/01/09 21:36 ID:HYcegSBt
(^^)
72(^▽^・):03/01/31 10:16 ID:v/KEzURc
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・   トンコツ帝国    ・
・              ・
・  \ (^▽^・) /  ・
・ \______/  ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ttp://tv2.2ch.net/test/read.cgi/jan/1028391120/l50
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・   トンコツ帝国    ・
・              ・
・   ((  ψ  ))   .・
・              ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
73ななしじゃにー:03/02/01 14:51 ID:VW4TNaZL
茸・・・何やってんだこんな所で。
74ななしじゃにー:03/02/01 22:52 ID:SSfhTcCQ
75嘘ハツピク:03/02/02 01:44 ID:VwA+2aje
舞台か”んばれみにいくよ2・7と3・16ラストなこ”や来たらきずいたね
76ななしじゃにー:03/02/08 08:37 ID:gbXeN5uv
井ノ原ってたしかに顔はあれだが
優しそうな雰囲気で性格よさそうだから
リアルでいたら森田剛よりもてると思う。
77ななしじゃにー:03/02/08 09:30 ID:tnNTMqpl
      __-=≡///:: ;; ''ヽ丶\
    /     ''  ~     ヾ:::::\
   /           ノ (  \:::::::\
   |            ⌒   彡:::::::::|  
  ミ|     , 、          |:::::::::|
  ミ| _≡=-、__, =≡=_ 、   |:;;;;;;;;/
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   | ヽ二二/   \二二/    >∂/
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 (   \/ ̄ヽ/\_/      / |  | いのっち萌えーー
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    \  ヽ____/    /
78ななしじゃにー:03/02/08 10:38 ID:yjQMYMfx
可愛い!!>77
79ななしじゃにー:03/02/27 12:14 ID:dHknZa7k
aaa
80:03/03/12 21:24 ID:rFPjqaQb
今から俺様祭りやろぉよぉ〜!!
81さと ◆5RRtZawAKg :03/03/12 21:46 ID:rFPjqaQb
井ノ原快彦LOVE??
ちなみにバナナって入れました。
82さと ◆5RRtZawAKg :03/03/12 21:48 ID:rFPjqaQb
間違った!!
井ノ原快彦LOVE??
83さと ◆5RRtZawAKg :03/03/12 21:48 ID:rFPjqaQb
あっあれ!?
84ななしじゃにー
「書店」万引きするスレはココですか?