ジャニーズ事務所が文芸春秋を相手取って起こした注目すべき裁判の結論が今週出た。
同事務所社長のジャニー喜多川氏が所属タレントにセクハラを行っているというので「週刊文春」が99年に8回にわたって
特集したキャンペーン記事に関するものだ。
ジャニーズは1億円余の損害賠償を求めていたが、最高裁はジャニーズ側の上告を棄却し、
タレントへのセクハラに関する記事の重要部分を真実と認めた。
ただ、記事の中の「日常的に飲酒や喫煙をさせていた」といった記述については真実の証明がないとして名誉棄損を認めた。
これで賠償額は一審の880万円から大幅に減額された二審の120万円で確定。
多くの少年タレントを抱えるジャニーズに根強くささやかれたホモセクハラ行為が実際に行われていたことがこれではっきりしたわけだ。
芸能評論家の肥留間正明氏は「芸能界でホモセクハラが裁判になったのは異例。真実と認められたのも初めてで、
これは社会的な事件」と語る。
が、新聞はこれをベタ記事扱い、テレビはほおかむりしている。
ジャニーズ所属の木村拓哉がドラマ収録中に流血事故を起こしていたことを本紙が報じた際もテレビは無視したが、
ジャニーズのことは何があっても報道しないということだろう。
「テレビ局はジャニーズのタレントの番組がたくさんあるので、自主規制するしかない」(肥留間正明氏=前出)というのだが、
その腰砕けぶりはあきれるしかない。
http://www.excite.co.jp/News/entertainment/20040301150000/6060.html