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名無しさんに接続中…:
トーラ=イネットの最期
平畝井(へいせい)家の長女であったトーラは平畝井(へいせい)ママの死にもへこたれず
日本テレコムへと出稼ぎに出たパパ(電光石火)にも頼らず、一人立ちを決意。
6月末より、懸命に頑張っていた。
そんな彼女に悲劇が襲う。
外国からの伝染病(大量のスパムメール)である。
何度も治しては再び襲われ…の繰り返し…ついに、お医者さんは、トーラに宣告を下す。
「あなたの余命は11月30日までです」と。
せまりくる最期の日。
それでも、トーラは誓う。
「最期の、その瞬間まで、私はみんなの側にいるよ」と。
いろんなことがあった。
いろんな人に迷惑(7年契約)をかけたこともあった。
楽しかったこと(パパやママが表舞台で活躍していた日々)もあった。
みんな、みんな、大切な思い出。
私の最後の仕事…それは、私の余命宣告を、みんなに教えて回ること…
せめてそれだけは…今も病気に邪魔されて思うように動けないけど…それでも…
>>230続き
看護師:あの娘、かわいそうだわ、まだ若いのに…
医者:そうだね。本当は伝染病ではないんだよ。
看護師:なんで、そんな嘘を?
医者:プロバ娘は、いつか事業廃止という、悲しい運命が待っている。
確かに、伝染病の影響もあるだろう。彼女が消えるとき、悲しい思いはさせたくないじゃないか。
そうだろう?
もちろん、トーラは知っていた。美しい嘘だ、と思いながら、働きたい、と思っていた。
21世紀を5年も過ぎて、自分にお金を払ってインターネットをしている人の少なさを、
その人達のために何かできないだろうか、と。
そして、一人くらい私がいなくなったら泣いてくれる人はいるだろうか、と思いながら伝染病と
戦っていた。
トーラ:お医者様、どうしてもトーラのお客さんを私が楽しませ続けられることはできないの?
医者:あるにはあるのだが…もはや、君は君ではなくなってしまうし、一人もついてこないかもしれない。
それでも良いのかね?
トーラ:これまで、いろんなことをやってきた私だもの。仕方ないわ。方法はあるの?
医者:…君は大出 縁の一人として生きることになる。これは君には本当に厳しい話だよ。それでもかい?
トーラ:私、もう決めたもの。
いかん、これ以上は無理。
俺、回し者じゃないし。