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有線が30Mbpsの低価格サービスを始めるそうな。
◇高速ネットCATV反攻――有線ブロード、30メガで年内にも
有線ブロードネットワークス(4842)は通信速度がADSL(非対称デジタル加入者線)の4倍
にあたる30メガ(メガは100万)ビットの低価格サービスを年内にも開始する。加入者130万件
の有線音楽放送で全国に敷設済みの同軸ケーブルを使い、都市部だけでなく地方展開を一気に
進める。ADSLの普及に押され気味だったCATV(ケーブルテレビ)など同軸ケーブル陣
営も高速化で巻き返しに出る。
光ファイバー通信を手掛ける有線ブロードは早ければ5月中に東京都内で実証実験を始める
見通し。CATVの高速ネット化で使われているHFCという技術方式を活用。ケーブルに設
置してある増幅器を高速用に付け替えることなどで対応できるため、低コストで顧客までの取
り付け工事も短期間で可能になる。
光ファイバーによる100メガビットのサービスは有線音楽放送用の同軸ケーブルに併設する
形で回線を張ってきたが、工事に時間がかかるうえ、対象地域も政令指定都市など人口密集地
に限られる。2月末時点の契約者数は1万3045件にとどまっている。
130万件の加入者を結ぶ同軸ケーブルは全国に22万キロメートル分敷設してある。新たに引
く場合でも、顧客1000件当たりの部材費が約50万円と光ファイバーの150分の1で済む。1日
当たりの敷設可能距離も光ファイバーの4倍を超す4キロメートル以上。顧客側に必要な専用
機器は買い切りで1万5000円程度だ。
新サービスの料金は未定だが、現在の光ファイバー通信の月額基本料金4900円(専用機器レ
ンタル料などを含めると6100円)より大幅に安くなり、ヤフーのADSL料金(モデム料金な
ど込みで3003円)に近い3000円台に設定できる可能性がある。
有線音楽放送の加入者を潜在顧客として取り込むほか、光ファイバーでは採算が合わなかっ
た地方などを新たな対象地域にして加入者の拡大を狙う。都市部では100メガビットの光ファ
イバーと30メガビットの同軸ケーブルの両サービスを顧客に選択してもらう。