ttp://www.paxnet.co.jp/news/datacenter/200110/11/20011011133502_25.shtml ソフトバンク<9984>傘下のヤフー<4689>が展開するADSLサービス「ヤフーBB」の前途の多難さが一層際立って
きた。ヤフーBBはこのほど、同社のADSL申込み者のうち13万人が利用可能になったと発表したが、遅々として進ま
ない接続作業より、さらに問題なのがユーザーサポート体制の杜撰(ずさん)さだ。低料金を売り物にする同社がコス
ト低減の必要からサポート体制を極力抑えていることは業界周知のことだが、実態は大方の予想をはるかに上回る
という。
●尋常の運営とは思えない
利用者からの問い合わせには無反応のうえ、ホームページが一時アクセス不能になるなど「年度内100万人」(孫
正義ソフトバンク社長)の目標にはすでに黄信号が灯っている。利用者の中からは「尋常の企業運営とは思えない」
と呆れ顔で指摘する向きも少なくない。
一方、ホームページに「途中解約しても1年分の料金を頂きます」との趣旨が掲載され、利用者やマスコミの間で
問題となって慌てて削除したこともあった。だが、このときの対応には裏があった。孫社長らは「効率的な事業運営
のためさまざまな案を考えた際のものが消されずに残ってしまった」と釈明したが、関係者によるとこれは事実と異な
っているというのだ。
●業界にも懸念の声
実際には「低料金なのだからこれくらいのことで批判されないだろう」との判断が経営陣の間でなされていたらし
い。安いから何でも許されるというつもりなのだろうか。
利用者が増えれは増えるほど、ヤフーBBの先行きには不透明さが強まる。巨額の含み資産が目減りを続けるな
かで、既存の通信事業者には「孫さんはいつまで我慢できるだろうか。下手なやめ方をされてADSL市場に悪影響が
なければいいが・・・」と心配する向きが日々増えている。