米大統領、日本の「民主化」を例にイラク関与継続で演説へ
【ワシントン=五十嵐文】ブッシュ米大統領が22日午前(日本時間同日夜)にカンザス州で行う演説で、戦前の日本の国家神道と戦後日本の「民主
化」を引き合いに、イラクへの関与の継続の必要性を訴えることが、ホワイトハウスが事前発表した演説の抜粋からわかった。
大統領は過去の演説でも、旧日本軍とイスラム過激派を同一視し、日本の民主主義の進展とイラクの将来を重ね合わせる発言を繰り返し、日本政
府が「誤解している点がある」として米政府に事情説明を行っている。
今回の演説で大統領は、過去の日本について、「天皇制に根ざす狂信的な神道」の存在などを理由に、「日本の文化は元々、民主主義とは相容れ
ない」などとした当時の専門家の見方を紹介。その上で、「米国は日本を敗北から民主主義へと導いた。同じ理想と国益によって、米国はアフガニスタン
とイラクへの関与を継続する」と述べ、イラクやアフガンでの対テロ戦争の継続を改めて表明するという。
(2007年8月22日11時32分 読売新聞)