【台湾と】産経の賛戦報道をチェキすれ54【靖国】

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594国連な成しさん
>>548
今日の産経抄。今の日本の話。よその国の過去の暗部などよりこっちが先だろ。

 近ごろ、人買いがこの辺を立ち回るので、旅人に宿を貸してはならない。旅人は被害に
遭いたくなかったらさっさと立ち去れ−国守のこんな掟(おきて)のために安寿と厨子王、
そして母親の一行は、野宿を余儀なくされ、そこに現れた人買いにだまされて、離れ離れ
になってしまう。

 ▼森鴎外が、中世の説経節に材をとった『山椒大夫』の冒頭の場面。外国人女性を売り
買いする者を厳しく罰することなく、被害者の女性を強制退去させてことたれりとする。
そんな現代の日本の風景を彷彿(ほうふつ)とさせる。

 ▼きのうの社会面によると、だまされて来日した十三歳のタイ人少女が売春斡旋(あっ
せん)業者に売り渡され、約一年半の間に約二百人の相手をさせられていた。逮捕された
ブローカーの容疑の一つが、児童買春禁止法違反だ。

 ▼この法律が施行されたのは平成十一年。以来、外国人少女の被害で適用されるのは初
めてと聞いて驚いた。これまで類似の事件がなかったはずがない。残念ながら、国際社会
から「人身売買受け入れ大国」の烙印(らくいん)を押されているのだ。

 ▼それにもかかわらず、日本には人身売買行為そのものを処罰する法律がなかった。警
察は、入管難民法や売春防止法を駆使して取り締まるしかない。悪徳ブローカーが断罪さ
れることが少なく、それどころか売春などの容疑で、女性だけが逮捕されるケースさえあ
った。

 ▼姉の安寿の犠牲によって、人買いから逃れた厨子王は長じて国守となり、人買いを禁
止する。平成の世においては、ようやく今月十二日に人身売買に重罰を科す改正刑法が施
行される。遅まきながら、売春を強要するブローカーはもちろん、女性に群がる男たちに
も厳罰を与えてほしい。そうでなければ、現代の安寿たちが浮かばれまい。