たかがテレビじゃないか! 「みのもんたの朝ズバッ!」(TBS)
久しぶりに徹夜で仕事。さすがに4月だ。5時過ぎから明るくなり、日の出は5時半だった。同時にテレビをオン! する
といきなり現れたのは白髪交じりに日焼けした顔。みのもんただった。そう、今週からTBSで朝5時半から「みのもんたの
朝ズバッ!」を始めたのだ。いや、そのテンションの高いこと。この人、超高血圧かと思ってしまう。
番組の主な中身は一般ニュース、スポーツ、そしてお天気の3つだ。それぞれに女性の担当者がいて、ニュースは竹内
香苗と山田愛里、スポーツは高畑百合子、そしてお天気が根本美緒だ。みのが、何度も彼女たちに突っ込んだりカラんだ
りするうちに時が過ぎていく。
確かに3時間という長時間番組だが、実際には同じニュースやスポーツ情報が繰り返されているだけだ。視聴者が何時
に目覚めてきてもいいようにという配慮だが、逆にずっと見ている人間にとってはつらい。コメンテーターとして3時間座っ
ている嶌信彦や解説委員の吉川美代子女史も、同じ感想を繰り返すわけにもいかず困った風情だ。
だが、みのもんたはめげない。たとえ同じ材料であれ、竹内香苗にはやや紳士的に話しかけ、高畑百合子をからかって
笑わせ、根本美緒でちょっと一休みと、全く手を抜かない。さらに若い娘だけでなく、背後に控える吉川女史にも適当に話
題を振り、くすぐる気配りも忘れない。それはまるで売れっ子ホストの“指名掛け持ち”的美技である。
ふと気がついた。これはみのにとってテレビじゃない。ラジオなのだ。とりあえずチャンネルだけ合わせてもらい、後は耳
で聴いていてもらえばいい。ラジオで3時間の生放送などみのにはお手の物。間や素を作らずにしゃべりっぱなしが可能
だ。しかも、出演者の仲でいわゆるタレントはみの一人。ワンマンショーなのだ。さぞや気分がいいことだろう。
番組が8時半に終われば、昼からは日本テレビ「おもいッきりテレビ」だ。「朝ズバ」で若い娘たち相手にウオーミングアッ
プを終えたみのはスタジオで待つ“お嬢さん”たちの前に余裕で登場できるのである。
http://news.www.infoseek.co.jp/entertainment/story.html?q=05gendainet07116843&cat=30