イラク治安部隊への武器、ライフル・拳銃19万丁が行方分からず 米報告
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200708060016.html 2007.08.06 - REUTERS
ワシントン(ロイター) 米国防総省がイラク治安部隊や警察に供与したライフル銃、けん銃などの武器のうち、半数以上の行方が分からなくなっていることが、
米会計検査院(GAO)の報告で明らかになった。同省もこれを認め、調査を開始したという。
GAOが7月31日、議会に提出した報告書によると、米軍は04年6月から05年9月の間に、ライフル銃18万5000丁、
けん銃17万丁などをイラク治安部隊に提供したとしている。しかし、国防総省はこのうちライフル銃11万丁、けん銃8万丁の行方を確認していない。
このほか、05年9月に渡したとされる防護服13万5000着、ヘルメット11万5000個の行方も分からなくなっている。
GAOはさらに、今年に入ってからの国防総省の記録についても、「記載漏れなどの問題が多い」と指摘。
武器がイラク武装勢力の手に渡り、米軍などへの攻撃に使われている恐れもあるとの声が上がっている。
GAOによれば、米政府は03年以来、イラク治安部隊の訓練、装備に約192億ドル(2兆2851億円)の予算を投じてきた。
国防総省は最近、支援継続の費用としてさらに20億ドル(2380億円)を要求している。
イラク治安部隊への支援は、通常の治安援助プログラムには属さない特例として扱われてきたため、
国防総省の裁量に任された部分が大きい。
同省当局者らは、武器に関する情報の記録が途絶えていることについて、「担当要員や時間の不足が一因」と説明しているという。