大量破壊兵器が無かったことではなく、大量破壊兵器が無かったことを決定的に議論の余地無く
証明することを国連安保理から求められながら、それに応じなかったことが問題なのだ。
大量破壊兵器が無いことを決定的に、完全に証明するには、いかなる場所・いかなる時間にも、
いかなる人間も、即時無条件で立ち入り、あらゆる方法で検査し、どんなものであろうと
押収できる、絶対的な権限が認められなければならない。そうでなければ必ず疑惑が残る。
このような巨大な権限を外国人に持たせるとしたら、それはすでに無条件降伏したに等しい。
そう、大量破壊兵器の完全な査察、不存在の証明とは、無条件降伏の単なる言い替えなのだ。
安保理決議1441が要求したのはそういうことであり、それをイラクが呑んだ以上、
すでにイラクは事実上の無条件降伏文書にサインしていたのだ。
だからフセインが言を左右しアメリカの要求に応じなければ、戦争になるのは当然だし、
イラク戦争は一転の疑いもなく完全に合法だ。