イラク情勢で応酬 米軍事委員会公聴会
http://www.sankei.co.jp/news/evening/25int002.htm 【ワシントン=近藤豊和】反米武装勢力らの攻撃が激化しているイラク情勢について、
米上下両院の軍事委員会で二十三日、ラムズフェルド国防長官や米中央軍のアビザイド司
令官などへの集中公聴会が行われ、同長官の辞任要求など厳しい議論の応酬が展開された。
「多くのエラー、そして、スリーストライク。野球でいえば、あなたは『アウト』。辞
任するときではないか」。民主党のケネディ上院議員は、イラク情勢の不安定化の責任を
追及して、ラムズフェルド長官に辞任を要求した。
ラムズフェルド長官は「わたしは二度、大統領に辞意を伝えているが、慰留された」と
辞任要求をはねつけ、言葉を荒らげる場面もあった。
またラムズフェルド長官は、ケネディ氏がイラクの現状を「泥沼状態」と表現したこと
にもイラク治安部隊の拡充などを挙げて強く反論し、「バラ色の絵図を描いたことが間違
いであり、最初から難しく、厳しい、危険な任務であることはわかっていた」と主張した。
中東や中央アジア地域に展開する米軍の最高指揮官であるアビザイド中央軍司令官は、
「イラクの武装勢力の攻撃は六カ月前に比較しても衰えておらず、イラクへの外国人戦闘
要員の流入もさらに増えている」との見解を表明した。
アビザイド司令官はこの見解が、チェイニー副大統領が「イラクの武装勢力は断末魔状
態」と最近、指摘したことと相違することを認識したうえで発言した。