怒号の成田空港、大混乱−。
イラクで誘拐、解放されたフリージャーナリストの安田純平さん(30)と非政府組織(NGO)
「米兵・自衛官人権ホットライン」メンバー、渡辺修孝さん(36)が20日午前、
モスクワ経由の航空機で帰国した。2人は、元気な様子で謝罪の言葉を述べた。
その後、渡辺さんの帰宅と記者会見をめぐり、両親と報道陣、NGOメンバーがもみ合いになり、
大混乱に。一連の騒動は最後まで“お騒がせ”となった。
2人は午前10時半、到着ゲートに姿を見せた。足取りはしっかりしており、渡辺さんは
「応援していただきありがとうございました」と笑顔を見せ、左手でガッツポーズをしてみせた。
安田さんは報道陣に、「私たちのことで、皆さんにご心配いただきすみませんでした。
準備の段階でいたらないところがあり、こういうことになりました。後日、折に触れて説明したい」
と続けた。
(中略)
渡辺さんは両親と到着ロビーで再会。渡辺さんは右手で父親の腕を取り、「外務省は動いてくれなかった」。
父親は「そんなことはないんだよ。日本に帰れたんだからお礼を言ってもらいたいんだよ。
こっちでは心配してたんだよ」と諭した。
両親と報道陣、NGO代表らに囲まれた渡辺さんに、母親が泣きながら、「一緒に帰ろうよ」と懇願。
渡辺さんは「もう日本だから撃ち殺されることはないから。イラクでは子供がたくさん死んでんだよ。
やる仕事があるから」と、両親の腕を解いてNGO関係者と空港を後にした。
市民団体のメンバーらが「外務省の言いなりになるな!」などと怒号を飛ばし、周辺を取り囲む報道陣にも、
「取材をやめろ!」「どけ!」などと強い口調で排除しようとして空港内は大混乱になった。
ZAKZAK 2004/04/20
http://www.zakzak.co.jp/top/2004_04/t2004042021.html