交代部隊の編成を命令 イラク復興支援で石破氏
http://news.goo.ne.jp/news/kyodo/seiji/20040422/20040422a1300.html 石破茂防衛庁長官は22日までに、陸上自衛隊の持田修・北部方面総監に対し、
イラク南部サマワなどで人道復興支援に当たっている部隊を交代させるため、
第2次イラク復興支援群の編成命令を出した。
これを受け、陸自は具体的な要員選考など派遣準備を進める。第11師団(司令
部・札幌市)が中心となり、給水、衛生、警備、施設など、新たに約四百数十人の
部隊が編成され、5月上旬に日本を出発する予定だ。
第2次隊は、数回に分かれて、クウェートの米軍基地に入り、射撃や、砂漠の気候
に慣れる訓練を実施。サマワの宿営地に順次移動し、第1次隊と交代する。今後、
3カ月ごとに部隊は交代する予定。現在、地元調整などに当たっている業務支援隊
(約80人)は、引き続き活動を継続する。
イラク人雇用を拡大…橋・道路再建事業も
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040423-00000001-yom-pol 政府は22日、イラク南部のサマワに派遣している陸上自衛隊部隊の支援活動を
早急に拡充し、ムサンナ県などで道路の補修や壊れた橋の再建などに着手する方針
を固めた。
爆弾テロなどが相次いでいるイラクの治安回復のためには、まとまった雇用拡大に
つながる大規模な公共事業が一助になると判断した。今後、イラク向け政府開発援助
(ODA)を使い、さらに大型の公共事業を検討する方針だ。
先崎一・陸上幕僚長は22日の記者会見で、イラクの治安情勢について、「イラク全体
が不安定な状況だ。サマワ周辺は比較的安定しているが、油断できない」と述べた。
その上で、「現地の(自衛隊への)期待感は非常に大きい。これにこたえる事業をしない
と期待を裏切り、(自衛隊の)安全確保のうえで非常に大きな問題になる」と懸念を示した。
地元からの自衛隊への期待の大きさと、現在の支援との間にあるギャップを早急に
埋める必要があるとの認識を示したものだ。
サマワから帰国中の佐藤正久・陸自復興業務支援隊長(1等陸佐)も21日、石破
防衛長官に対し、地元の要望に応えて雇用機会の大幅な増大を伴う支援に踏み出す
ことが、結果的に復興を早め、自衛隊の安全確保につながると報告した。
これを受け政府内で検討した結果、ムサンナ県での道路の補修や橋の修復ならば
比較的早期に着手でき、まとまった雇用にもつながると判断した。現地では、3月下旬
から4月上旬にかけて起きたユーフラテス川増水で浮橋が壊れ、地元住民が陸自に対
して再建を求めていた。
陸自は現在、浄水・給水、医療支援、学校など公共施設の修復を軸に活動している。
22日は、宿営地内で給水活動を行ったが、午前中に予定していたサマワの病院での
医療支援を中止したほか、宿営地周辺の警戒・監視など外部での活動も見合わせている。
(読売新聞)[4月23日3時3分更新]