イラク戦争「石油が目的」前FRB議長、回顧録で政権批判
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070917STXKB009117092007.html 【ワシントン17日共同】国際金融市場に絶大な影響力を振るったグリーンスパン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長が
17日発売の回顧録で「イラク戦争は主に石油が目的」と指摘、財政面でも「制御不能な歳出」を放任したなどとしてブッシュ政権を痛烈に批判した。
18年半にわたってFRB議長に君臨、81歳の今も発言が注目される自称「リバタリアン(自由至上主義)共和党員」の前議長の回想だけに、
米政財界に波紋を広げている。
前議長は回顧録「動乱の時代―新たな世界での冒険」の中で、ブッシュ政権が大量破壊兵器の脅威をあおってイラクに侵攻し
「『イラク戦争は主に石油が目的』という周知のこと」を政治的に認めようとしなかったと指摘した。
ブッシュ政権の経済政策については「制御不能な歳出に対し、大統領が拒否権を行使しようとしなかったことが最大の不満」として、
議会と対決せず財政健全化を怠ったと苦言。政権内で政治的問題が優先され「経済政策の綿密な議論や、
長期的影響の勘案に重点を置いていなかった」と酷評した。(16:18)