【街は】higher【今日も雨さ】

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981Re: ◆GzC.2aTxsPcs
ハイシャー物語〜2/20編

彼はいつも舌打ちをする。
「チッ 雪なんか降ったって積もらねえんだし無駄な抵抗なんだよな…」
彼は独り言を呟きながら歩いていた

「むしろ雪降ってる中で車走らせると車体が汚れちまってしょうがねえよ…」
先週はチキンラーメン(6個パック298円)を質に入れて洗車をしたらしい

【メールだぜ。ジャスティス。メールだぜ。じゃs】
「あ メールだ ピッ」
妙な着信音がメールを知らせる 「少しキモい」とライは言っていた 少しじゃない

「なになに…ゆかりさん(38歳)すぐ会える方メールください援10まで… チッ ウソだろどうせ」
「10万すか?ちょっと安いけど初めてならそれでも良いのが俺のJSTS」返信終了。
ちなみに「JSTSって何ですか?」と聞かれた事はない。

ふと下を見ると、カワイイとはとても言えない野良犬が足元に寄りそっている。
「ハハ、お前も一匹狼か…臭いで分かっちまうんだな。。。」どんな臭いだ
乱れた毛並みを少し整えてやろうと野良犬に手を伸ばす
「ガルルル…」野良犬は彼を威嚇した 俺に触れるなと言うように

ビクッ!!と手をひっこめた彼は言う。
「ああ、お前はそれでいい。。。忘れてたぜ、俺もお前も一匹狼。。。寄り添って生きて行けないんだったな」
彼がそれを言い終わるとほぼ同時に 野良犬はサッと背を向け走り去った

「悪いな、情けねえ狼でよ…ジャスティス」
野良犬に向けて銃を撃つようなバーンみたいな仕草とともに決め台詞が冴えわたる

どこか温かいものを感じて足元を見るとやけに濡れ、湯気が立っていた。
「チッ あの野郎…ションベンひっかけやがった…  チッ…」
彼はいつも舌打ちをする。そう昨日も、今日も、そして明日も。。。 完