自己紹介板物語 第
>>6話 『The ordinary life−激闘の行方』
固定同士の遠隔戦は、互いの能力だけでなく数多い障害の為になかなか決着が付きそうもなかった。
「当らない・・・。」
「ちっ、当んねぇなぁ・・・^^;」
互いに障害物の陰に身を潜めたり、建物の上に上がったり、様々な位置からお互いに弾を撃ちかけるものの、
やはり命中はほとんどなかった。
ハイヤーは特にさっさと近接戦闘に再び持ち込みたかったが、下手にその為に接近しては、
まきひとの狙いすました遠隔攻撃の標的になりかねない。
ジリジリとした展開が続く。間もなく組み手をしていられる時間が終わってしまう。
互いにトラップになるように挑発を仕掛けたりしながら移動して
いるものの、思ったほど有効打にならない。
「ちっ・・・仕方ねぇ。仕掛けるか^^;」
「そろそろか・・・」
ハイヤーとまきひとは、互いに決定打となる攻撃を仕掛けるべく動き出した。
まきひとは射撃の障害となる建物が多い場所から、遮蔽物の少ない場所に一気に飛び出す。
ハイヤーも同じ意図で同じ場所に移動する。
先に仕掛けたのはまきひとであった。
的確なレスの射撃に、回避を狭めるような捌き。
だが、ハイヤーもそれらを回避しながら色んなスキルも用いる。
互いにここまで来たら、多少の被弾も構ってはいられない。
回避をしていたら、互いに同じ程度の技量を持っている為、相手にダメージをまともに与える事もままならない。
これまでに累積したダメージよりも、ここに来てから受けたダメージの方が大きいぐらい、
凄絶な遠隔戦闘を行なっていた。そして次第に両者の距離が狭まる時がやってきた。
「くっ!」
まきひとは駆け抜けざまにハイヤーにナイフで斬り掛かった。
ハイヤーは腕の装甲板を切り裂かれながらもなんとか回避し、振り返りざまにレスを展開して、
右肩だけで反撃するが、それはまきひとの背中をかすめただけで回避された。
だが、それで易々と逃がすつもりはまきひとにはなかった。