「白い恋人」 道物産展も“退場” 主要百貨店、扱い見送り
菓子製造販売道内大手の石屋製菓(札幌)が「白い恋人」の賞味期限を改ざんしていた問題で、
首都圏で展開する三越など主要百貨店は十五日、今秋以降の「北海道物産展」で
同社商品の取り扱いを見送ることを決めた。北海道の代表的な菓子をめぐる不祥事は、
間もなく本番を迎える百貨店の目玉催事を直撃した。
見送りを決めたのは三越、東武百貨店と東急百貨店、小田急百貨店。
また、高島屋や松屋、ミレニアムリテイリング傘下のそごうと西武百貨店は「見送りの方向で検討中」とし、
「石屋製菓がどのような改善を図るか見極めたい」(松屋)。
三越では九月十一日から東京・日本橋の本店で開く物産展をはじめ、
全国の店舗の物産展で「白い恋人」を扱う予定だったが
「安全性の確認がとれず、消費者の理解も得られない」として、取り扱いの中止を決定。
東急も「人気の高い商品だけに残念」と語る。
近年は道内菓子の人気店が増え、物産展の売り上げに占める菓子の割合が高まっている。
道外ではほとんど販売されない「白い恋人」は、物産展での販売を楽しみにする顧客も多く、
物産展の菓子部門で常に売り上げ上位の「ドル箱」だった。
九月二十日から開かれる東武の物産展は、年二回の開催で十三億円以上を売り上げる大型催事。
東武は「石屋製菓は知名度の高さから、物産展でも好立地にあっただけに痛い」と語る。
各社の物産展は開催が迫っており、「定番不在」の売り場づくりに追われそうだ。
阪急百貨店(大阪)、天満屋(岡山)、山形屋(鹿児島)など地方の有力百貨店では、
石屋製菓の説明や他社の動向を見極めて取り扱いを決める方針で、今後、見送りが増える可能性が高い。
北海道新聞 (08/16 08:03)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/43640.html