物凄い勢いで時を駆け抜けるゴボ天

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878ゴボ天
枕草子のパロでぃ麻雀枕草子だよ。
あとでクリームパンマンのスレにリンク貼るよ。
書き上がってからね。 覚悟しておいてね。
879ゴボ天:04/01/24 19:29 ID:???
テツマンの愉しみ

春はあけぼの。やうやう白くなりゆく窓際。少し明りて
短煙草(シケモク)の細くたなびきたる。

夏は夜。バカヅキの頃はさらなり。雨などの降るさへおかし。

秋は夕暮れ。夕日華やかにして、出前頼むとて女将の蕎麦屋へ
急ぐさへあはれなり。日、入り果てて、女房子供の生あくびなど
いとおかし。

冬は勤めて(早朝)、雪の降りたるはいふべきにもあらず。
寝起き姿の女房の、いと恨めしき顔つきにて 火など急ぎおこし、
炭もて走るもいとつきづきし。
880ゴボ天:04/01/24 19:33 ID:???
心、ときめきするもの

心、ときめきするもの。一向聴(イーシャンテン)、清一色やドラ三などの時は
いふべきにもあらず。黙聴(だまテン)、荘家(そうチャ=親)のときは更なり。
散家(サンチャ=子)の、我が和了牌(アガリハイ)ツモりたる心のうちは、
いとおかし。

断然首(だんとつ)の最終局、連荘する荘家など、腹立だしくさへ
覚(おぼ)ゆれ。国士無双の聴牌、目かすみ、喉(のど)渇き、
いまにも息絶えん心地す。他人の満貫の、いまや平局(なが)れて
終わらんとするとき、神にも仏にも祈りたき心地さへすなれ。
881ゴボ天:04/01/24 19:34 ID:???
人にあなずらるるもの

人にあならずる(軽蔑される)もの。両刀使い(両手で牌を扱う人)、
荘家の上家でポンチーする人。無用のカンで、他人のポンしたるものを
ドラにする人など、撃ちてもやりたき心地こそすれ。

清一色ねらえる人の上家で、くわす人。また錯和(チョンボ)、翌日、
会社で人に話さるること、いと恐ろし。

大敗して泣きをいるる人、「今宵は帰らじ」などと喚く。おと見苦し。
支払い悪き人、ついには仲間ハズレにされゆく。いとあはれなり。
882ゴボ天:04/01/24 19:35 ID:???
憎きもの

憎きもの。常に黙テンで待つ人。連荘する荘家(親)、安アガリする人。
わけても当方の荘家、あるいは満貫聴牌していたるときなど、
点棒投げだしたき心地す。

えげつなき三味線弾きたる人。特に「おりたおりた」などといいて、アガれる人。
この人とは二度とすまじとこそ覚ゆれ。嵌張で待ちたる牌を暗槓せる人。
また搶槓で和了せる人。などてかくもしつこきかと、舌打ちしたき心地す。
されどこれは、槓せる自分も悪ければせんかたなし。

座敷にて麻雀すとき、足臭き人、いと憎し。
883ゴボ天:04/01/24 19:37 ID:???
すさまじきもの

すさまじきもの(興ざめするもの)、ピンでやりたる積もりの勝負、
果てた後、ハーフと知れる。などてかく真剣にやりたるかと、悔しく覚ゆる。

1人のみ、技術稚拙なる雀士の入れる。あなずらわしき人(遠慮しなくていい人)なれば、
ムシリにムシリとりべけれど、上司ともなればあなすさまじき。

勝ち逃げする人、また大敗しながら場代のみ置きて帰る人、いとすさまじ。
四人とも徹夜覚悟でいたるに、雀荘の老婆の冷酷にて、「時間です」と告げたる、
いと本意なし(我慢できない)。
884ゴボ天:04/01/24 19:38 ID:???
あてなるもの

あてなるもの(良い物)。一気通貫、リャンペーコー、またジュンチャン。
満貫放銃してにっこり笑ふ人。大敗して、いさぎよく立ち上がる人。
普段の心ばえのほど、偲ばれてゆかし。

指細く白き女の、頬に人差し指あてて考えいたる。色浅黒き男の、白きコーヒーカップ
すすりつつリーチかけいたる。嶺上開花、海底自摸もあてなり。徹マン果てたのち、
街に出れば足下より始発の地下鉄の轟音響きたる。いとあてにしてあはれなり。
885ゴボ天:04/01/24 19:39 ID:???
あじきなきもの

風速50米のマージャン、3人マージャン。カラテンの立直、嵌張の立直をかけ、
隣人の手を覗きたるに暗刻で持ちいたる。あじきなしと云うもすさまじ。

解説入るる人、放銃したるは聞いてやりもすれ、和了されてその解説聞く心地、
いとあじきなし。

大敗して泣きを入れ、「あと1回」と頼み込み、またまたラスを取りたるもあじきなし。
その帰り道、乗車拒否にあいて終電車に乗れば、つとめ帰りの夜の蝶、若きは良けれど、
うば桜のみ2,3人揃いて鼾(いびき)かきいたる、まことにまことにあじきなし。
886ゴボ天:04/01/24 19:41 ID:???
いとおしげなるもの

いとおしげなるもの(気の毒なもの)。ついにアガれず、終わりたるダブリー。
降りて放銃せる人。荘家(親)の少牌。されど多牌はおかし。

一人負け。わけてもそれが最年長者なるは、いともあはれなり。四人メガなかなか現れず、
人の来るたびにドア振り返る三人の男。諦めて帰ろうとしては、また坐る様。
その心地、推し測るさえ、あはれなり。

振り聴リーチを掛け、追っかけリーチを掛けられたる人。泣き出したき顔つきこそすなれ。
リーチ掛けたれど箱テンでリーチ棒無ければ、やむを得ず指3本出したる人。
いとおかしげに、いとおしげなり。
887ゴボ天:04/01/24 19:42 ID:???
おぼつかなきもの

おぼつかなきもの(不安なモノ、きがかりなモノ)。勤務時間中の麻雀、
麻雀の約束の電話。満貫の立直、流局に終わるにあらずや。
黙聴ならばすぐに出たるものをと、いとおぼつかなし。

国士無双は言ふべきにもあらず。2枚出たる字牌の単騎待ち。
山にあらばいかんせんと、気も絶えいる心地す。

妻や子の病に臥せるに麻雀したる夜、出産の時は更なり。終電間際の連荘、
また今宵も高価なるタクシーなるやと思えば、目もくらめく心地こそすれ。
僅少差のトップで最終局に入りたる。
まいて(まして)苦手の人が荘家になりたるはおぼつかなし。
888ゴボ天:04/01/24 19:43 ID:???
あさましきもの

あさましきもの(びっくりするもの)。国士無双の放銃、ひっかけ立直。
などて警戒せざるかと、ねたし(悔しい)。勤務時間中、麻雀したるに、
不意に上司の現れいたるとき。向こうも四人なれば、驚くべきにもあらず。
されど一人なるは、などてバレたるかとあさましうあやなし(ワケワカメ)。

麻雀に誘われ、「今日は所用が...」と断りて他のメンバーと囲みたるに、
誘い手の入り来たる。
「所用とはこれか」など、憎さげな口利きたるもいとねたし。ドラ三の少牌、
双の振り聴、また荘家にて東々が二枚出たる直後、対子になりたるは、
言ふべきにもあらず。

やはり荘家にて一向聴の好手来たるに、四風連打、または散家の九種九牌にて
流局に終わりたる、あさましきもいと悲し。
889ゴボ天:04/01/24 19:45 ID:???
くちおしきもの

メンバーの一人足りぬ夜。二人ならば諦めもこそしれ、三人とはいとくちおし。
終業時間となりていざ雀荘へ出掛けんとするとき、課長に残業を命じられたる、
いとくやし。カモと思いて誘いたる男のバカヅキしたる、などて誘いたるかと、
頭に血が上る心地こそすれ。三味線に引っかかりて放銃したるとき、
解説されつつ負けるときはさらない。

荘家にて、「やれ、嬉しや。流局に終わりたる」と思いしとたん、
「流し満貫!」と叫ばれたるときは、などて「誰か安アガリをせざるや」と、
いとくちおし。
遂に聴牌せぬまま終わりたる清一色、せめて聴牌せばアガれずともよし。
ノー聴に終わりたるは、夜、夢にも見ん心地す。

四人にて囲みいたるに課長現れ、「俺にやらせろ」と放り出されたる、
いとくちおし。