G1クライマックス観戦記選手別
【柴田勝頼】Bブロック
5月の後楽園ホールで突如、覆面を脱いで試合をしてからの今回のG1への抜擢となった。
「覆面を被る」ということは良い経験になったろうし、「柴田勝頼」の溜めは効いていた
と思う。持ち前の気性の良さから、映像、活字、ネットなどから受けたものは好印象だった。
しかし、実際に生で試合を見ると、回し蹴り、OFGをつけてのパンチラッシュ、二ールキ
ックしかできないので試合が単調で、同体格で同系ファイターの多い新日マットでは「没個性」
になってしまっているので、自分ならではの「動き」がいくつか欲しいところ。
ロープワークの歩幅すらしっくりいっていなかったシーンもあったので、基礎ができていない
のでは?との疑念も生まれた。覆面を取ってG1参戦して3ヶ月になるが、このままでは息切れ
して失速しそうだね。
【中邑真輔】Bブロック
デビュー1年にして、ここまで出来るのは大したもの。身長・ルックス・下地と素材的にもいい線
いっている。フロントサイドからのあからさまなプッシュということも受け大抜擢のG1参戦
だったが、それなりの活躍を見せた。技は格闘技系の技から、投げ技、ウラカンラナまでそつなく
こなすが、いまいち「流れ」で技を掛けることができずに単発攻撃に終ってしまうので、やはり、
柴田同様に「没個性」さは否めないので、自分ならではの「動き」を何パターンか身につければ、
お客を乗せることも可能だろうし、勝ち星も増えていくだろうと思う。一足飛びの抜擢だけに、その
「促成栽培」の歪は遅かれ早かれ訪れるだろうけれど、そのときにフロント側が安易な「テコ入れ」
作業で中邑をミスリードして欲しくはないものだね。