ま ど か

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444はじめまして名無しさん
1が引きこもってはや2年。親友だった私は半年振りに1の家を訪ねた。
「ああ、○○君いらっしゃい」1の母が出迎えてくれた。気のせいか髪に白いものが増えたようだ。
「1はどうしてますか」 そう聞くと、1の母は悲しそうに首を振るばかりだった。
「○○君、1ちゃんの話し相手になってくれないかしら? 私とは話してもくれないのよ」
1の母にこうまでして頼まれると断るわけにもいかない。
私は胸の鼓動を抑えながら1の部屋のドアをノックした。
「1、俺だよ、○○だよ」 ガサゴソと音がしてドアが少しだけ開いた。
その瞬間、私は見てはいけないものを見た気がして激しい後悔の念に駆られた。
小学校時代はみんなの人気者だった1。サッカークラブのキャプテンも勤めた1。
その面影のかけらも無い。そこに立っていたのは長い間風呂に入らないせいで顔中が脂と
目ヤニで黒ずんだ小太りしたおっさんだった。
部屋の中を覗くとパソコンが置いて有り、真昼間から2ちゃんねるに繋いであった。
それを見られたと思ったのか1は照れ隠しをするように、
「2ちゃんねるってドキュンばかりでさぁ、ほんと同情するよ、あいつらには・・・」と
私の目を見ずに言った。
1の臭気に蒸せかえる部屋で、いつしか僕の頬には涙が伝っていた・・・。