http://mimizun.com/log/2ch/infosys/1242552481/
390 :
NC:
「初顔」が予定価格の6割以下で落札
要となる設計・開発企業の入札があったの
は06年11月。3社が応札した。NTTデータ、日
立製作所、東芝ソリューションだ。NTTデー
タは現行システムの開発元であり、日立も一
部携わっている。これに対して東芝ソリュー
ションは事務処理システムを手がけた経験は
無かったが、得意のXML技術を生かせると考
え戦略的に挑んだ。
落札したのは東芝ソリューションだった。
技術点では日立やNTTデータより160点以上劣
ったものの、入札額が50億円ほど低かったこ
とが総合評価で最高点につながった。
入札額が予定価格の6割を下回ったため庁は
調査をしたが、最終的に「問題なし」と判断
した。このときの調査結果には「(東芝ソリ
ューションは)要員や体制を十分に確保して
いる、多数の受注案件もある」との主旨の記
述がある。
391 :
NC:2009/08/20(木) 23:07:05
ところが基本設計がはじめるとすぐに問題
が生じた。「東芝ソリューションの技術者が
庁の業務をほとんど知らなかった」(プロジ
ェクトの実情を知る関係者)。といって庁に
も業務を教えたりプロジェクトを主導したり
する力はない。作業は滞った。
東芝ソリューションは遅れを取り返そうと
技術者を次々に送り込んだようだ。関係者に
よれば、ピーク時には1000人を超えたという。
いくらシステム規模が大きくても、設計段階
で業務を知らない技術者がこれだけ集まれば
かえって効率は落ちる。
庁は08年10月、稼働時期を当初計画の11年
1月から12年1月に延期することを決めた。こ
の時点でプロジェクト開始から2年近く経過
しているが基本設計は半分にも達していなか
った。
392 :
NC:2009/08/20(木) 23:12:57
ところがその後も基本設計は進展しない。
本誌の調べによれば、この7月時点でも基本
設計が完成する見通しは立っていない。当初
の計画では07年7月に終了する予定だったの
で、2年は遅れている計算だ。
大規模システムゆえの遅れや混乱を避ける
ため、庁はプロジェクトマネジメントの支援
業者を入札によって調達していた。今回はア
クセンチュアが請け負っている。
関係者によればアクセンチュアはプロジェ
クトの遅れと問題点を指摘したという。だが
最終的な権限や責任は庁にあるため、結果的
に意味を成さなかった。
393 :
NC:2009/08/20(木) 23:19:55
振り返ると、庁のシステム刷新計画が甘か
ったと言わざるを得ない。最たる例は分割発
注の採用だ。競争原理を働かせて調達費を下
げ品質を高めるという発想は間違っていない
が、それは発注者に複数の企業をまとめなが
らプロジェクトを進める力がある前提の話で
ある。
庁は年内にもアプリケーション開発業者の
入札を公告したい考えだ。それまでに基本設
計を終わらせるか、開発業者への発注条件を
見直すといった対策が必要となる。
経緯や進捗についての本誌の質問に、庁は
「おおむね指摘の通りであり今後の対応策を
鋭意検討している」(広報)と回答する。東
芝ソリューションは「お客様との機密保持契
約により答えられない」、アクセンチュアは
「回答を控える」(広報)と述べるにとどま
った。