■生物資源研究所:タンパク生成に成功 鳥インフルワクチンに新技術/沖縄
2012年08月15日
【名護】生物資源研究所(名護市、根路銘国昭所長)は14日、人工的に合成した遺伝子から
ワクチン開発に必要なタンパク生成に世界で初めて成功したと発表した。根路銘所長によると、
タンパクの生成に蚕(かいこ)を使うことで、従来の鶏卵を使う方法より大量かつ低価格でワク
チンが生産できる。
同日名護市内でインドネシア国立ボゴール農業大とワクチン開発の研究協力に関する覚書を
締結した。研究者を相互派遣してインドネシアに世界規模のワクチン生産拠点の形成を目指す。
生物資源研究所は県の「おきなわ新産業創出投資事業」を活用、研究を進めた。
合成遺伝子は鳥インフルエンザウイルス(低病原性H5型)から病原性遺伝子を取り除き、タン
パク生成遺伝子を結合。合成遺伝子を蚕に移すと、ワクチン原料となる、ウイルスと同じタンパク
を糸などの形で作る。病原性遺伝子を除いているため蚕は発症せず、副作用などもない。
合成遺伝子を作る技術を応用すれば、各種ウイルスに対応するワクチン生成が可能になる。蚕
を使うことで鶏卵に比べ、タンパク生産量で数百倍、コストは6千分の1程度になると見込まれると
いう。
ttp://mainichi.jp/area/okinawa/news/20120815rky00m040001000c.html