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名無しさん名無しさん:
「あなたもSF作家になれるわけではない」豊田有恒著
第3章引用
最後に「宇宙戦艦ヤマト」について触れます。
筒井さんの一言でアニメーションから足を洗ったはずのぼくが、8年ぶりにタッチしたアニメーションです。
しかし今になってみると反省ばかり残ります。どうせタッチするからには、シナリオまでタッチすべきでした。
基本設定のほとんどはぼくといっても良いと思います。
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次に、ぼくの基本設定との違いだけ列挙します。
「小惑星シップ・イカルス」→「宇宙戦艦ヤマト」
原題「小惑星6(アステロイド・シックス)」→「宇宙戦艦ヤマト」
「核恒星系にあるイスカンダル」→「マジェラン星雲にあるイスカンダル」
「惑星ラジェンドラ」→「惑星ガミラス」
もしあの番組が成功であったとすれば、ひとえに松本零士氏のキャラクターのためと言えます。
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キャラクターの魅力によりひっぱっていっただけで、SF的なアイデアもプロットもあまりありませんでした。
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ただし「宇宙戦艦ヤマト」があれだけあたったのには理由があります。
これまで誰もやったことのない題材を手がけたからです。
その点こそ西崎義展さんの功績です。ともかく実現にもちこんだ努力、
そして一回の放映であきらめずにファンの支持を頼りにブームを作りあげた点が偉いのです。
裁判では松本原作を支持した豊田氏ですら、
著書で宇宙戦艦ヤマトの基本が松本氏参加前に既に出来あがっていることを記している。