>>329 まあ、蓮實重彦の表層批評ってのは、アニメ制作側には「鬼門」なんだよ。
あれ、実写の批評だからね。
実写とは何か?
実写は、ただ映してればいいわけ。現実を。
現実という膨大な情報量をはじめから包含している「世界」があって、あとは切り取るだけ。
そしてその切り取る技法を駆使して、証明や撮影や編集やを集約したものが「映像」。
だから実写を、その仕事の集大成として「表層だけ」から批評するのも、それはそれで一視座として充分な識量を持つ。
で、アニメなんだが。
アニメとは何か?
アニメには、実写のようなあらかじめ存在する物理的「世界」は無い。
それをゼロから作らないといけない。
だからアニメの成否というのは、畢竟、「世界の構築」が第一義なんだ。
ジブリ、エヴァ、セラムンでもクレシンでも、サザエさんでさえ、その「世界」が確固として屹立している。
そこに「表層批評かぶれ」が来るとどうなるか?
その通り。「世界」を作ることがおろそかになり二の次になり、実写のような切り取る技法ばかりに神経を使って、あげくに「アニメとして」駄作になってしまうのさ。
もちろん、「世界創造」も「映像技法」も両立できる作家はいるよ。だから「鬼門」なんだよ。実力が無い奴は簡単に底が割れる。
まあでも、めったに「蓮實重彦かぶれのアニメ作家」なんて珍奇なシロモノは存在しないから、アニメ界はいつも平和なんだけれどもね(笑)。