アニメ脚本&脚本家総合23

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CYZO×PLANETS 月刊カルチャー時評第9回──ANIMATION編【2】
萌えアニメは『おとめ妖怪ざくろ』を見習うべき! 脚本家・岡田麿里のすごさとは?
2011年3月号 ANIMATIONクロスレビュー

■妖怪+レトロモダンな、恋と戦いの物語
『おとめ妖怪ざくろ』

【ライター・有田評】
★★★★★★★★★☆
今&岡田の、丁寧な描写に脱帽
愚直なまでにドラマとキャラを丁寧に描き、正攻法で攻めてきた本作は、「萌え」という
正体不明な概念に踊らされる現在の深夜アニメ界隈の中では異色ではあるが、
それゆえに強かった。各エピソードの中に配置された多くの伏線や因縁を、
最終的に親子の対立、種族間の相克、男女の物語に集約させ、一気に回収していく
ラスト3話の展開は圧巻。この構成を作り上げた岡田麿里の手腕に感服するばかりだ。
まさに連続アニメーションの教科書的な作品である。

■人気ラノベ原作、秋冬期一番の話題作か
『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』
【批評家・宇野評】
★★★★★☆☆☆☆☆
もっとアニメならではの冒険を!
異常な状況の生む笑いと、オタク男子の欲望を女子中学生ヒロインに肯定させること
による消費者のヒーリングの両立......原作の練りこまれた仕掛けを忠実に再現した一作。
これは同時に、原作のヒーリング効果が生む狭さと淡白さをも引き継いでいることを
意味する(深夜アニメの視聴者は、もはやこの種のイイワケで癒されたい層だけでも
ないだろう)。妄想シーンのビジュアル化や原作改変をめぐるメタ言及など、
アニメならではの冒険がもっと生きていれば。