新聞雑誌でアニメ・漫画特集が載ったら集まるスレ

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 一方、メビウス氏自身も80年代以後、日本マンガに大きな影響を受けたことを明かす。
 「私は大友氏や宮崎駿氏らのファンだし、日本マンガの物語やグラフィカルな技法に興味があり、自分でも取り入れた。葛飾北斎などの浮世絵も大好きだ」
 メビウス作品にはどこか東洋的ムードが漂うが、絵の上での大きな魅力が、フラットでありながら豊かな量感を持つ「線」の力だ。
 そのあたりを氏に尋ねると、「線とは私にとって吐息であり、風であり、ダンスとも、夢想とも言える」と、なかなか難解な答え。
浮遊感や肉体の変容、人格の分裂なども氏の特徴的なモチーフだが、若いころからの「瞑想」体験がベースにあるようだ。
6月に飛鳥新社から日本版が出る『B砂漠の40日間』は、そうした瞑想で生まれたイメージを自在に紡いだ自信作だという。
氏の代表作の日本での本格的紹介が望まれる。
 日本マンガに深い理解を示し、谷ロジローさんとの合作も試みた氏だが、マンガとBDの“融合”については慎重な姿勢を示す。
 「マンガとBDを、出版社や政治の力で結びつけるベきではない。繊細な文化的問題だからだ。
ただ、フランスのBD作家は子ども時代から日本マンガを読み、日本のマンガ家もBDに親しんでいる。そういった作家同士の自発性の中に、未来の希望はある」
【写真右】マンガに価値を見いだすことは文化を成熟させる」と語るメビウス氏(京都市で)
【写真左】メビウス「I magot」(c)Moebius Production

■バンド・デシネ  主にフランス、ベルギーで発行される伝統的ヨーロッパコミック。
アート性が強く、多くは「アルバム」と呼ばれる大型のフルカラー単行本で発行される。日本ではベルギー作家エルジェの『タンタン』シリーズが有名。

紙面画像 ttp://gedo.newsplus.jp/bbs/moepic/img/1228487381/798.jpg