アニメーターの能力の高さは異常過ぎる

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80名無しさん名無しさん
>>79
しゃあないな、んじゃ言っみようか。

人の絵に似せられるのが上手い、デッサンが上手い、立体把握能力が高い、空間構成(レイアウトも含め)が高い
コンテの芝居(演出)の理解度が高い、すべてにおいての観察眼が高い

まーこんなとこだな、一流のアニメーターに求められる要素は。
これが出来るようにみんな切磋琢磨するわけだ。

じゃあ漫画家に同じことが求められるかというと、ずいぶんと違う。
絵に関してでも「他人とそっくりに書ける」が売りになるのは最初だけ。
最終的には自分の絵柄が成立して、そこに客がつけばデッサンの有無はどうでもいい。
レイアウトとて、お客が理解に苦しむほどひどくなきゃOK。

ここまでで「何だ漫画家なんて、やっぱ下手でもやってけるんじゃん」って
絵を動かせるアニメーターは得意満面。
しかし漫画家に必要なのはここからだ。


81名無しさん名無しさん:2008/08/28(木) 07:08:58
>>79 つづき

まず他人と違う発想、セリフ、キャラクター、世界観 これが構築できること。
誰でも考え付くものには価値が無い。
そしてそれがお客に理解され、受け入れられるように仕向けること。
どんなにオリジナリティーが高くても、客の興味が引けないのでは意味が無い。

つまりアニメーターは「絵コンテで求められたものに最高の技術でかえすこと」だが
漫画家はそのもっと手前、「必要とされる作品を描けるようになること」だ。
アニメーターは自分の担当したカットが最高水準ならいい。
その作品がヒットしようがしまいが責任は無い。「おれのやることはやった」
っていっていい。スチームボーイの原画家が作品がヒットしなかったからといって
職にあぶれることは無い。「あそこは僕が担当したんです、凄いでしょう!」っていえばいい。

漫画家は作品そのものがヒットしなきゃ、最新の絵柄だろうが画力がすごかろうが
クソの価値も無い。 ましてやそれが何かのコピーなら存在すら否定される。
大友の絵柄のコピー目指して80年代はパクリ漫画家が溢れかえったが、生き残ったのはホンのわずか。
そこから自分の世界へ再構築できた奴だけだ。

つまり昨日までアニメーターとして最高の売りだったものが
漫画では全然役に立たないなんて多々ある。
作画技術ばかり向上したところで、自分自身を作品を含めプロデュース出来なきゃ
漫画家は生きていけないんだ。 だから比べたって意味が無い。
それぞれの世界で生きていけるように頑張るしかない。
「そんなの当たり前じゃん」っていうのなら自分で漫画を描いてみな。
それも他人が「面白いね」って言ってくれる漫画をだ。

それがいかに困難で、それを何年もコンスタントに提供するのに
どれだけのエネルギーがいるのかは、描いてみて初めてわかることだ。
長文、失礼した。