ジブリ側が公表した原作者に対する宮崎駿の対応
> そうやって会見が始まったんですが、その冒頭で、宮さんは「自分はこの原作を枕元から片時も離したことはない。
> 自分が困ったときや悩んだとき、何度ひもといて読み直したか分からない。それぐらい読み込んで、あるときには助けられ、あるときには救われた。
> だから、この本に関して、自分はすべてを知り尽くしている。この作品を映像化するとしたら、世界中で自分をおいて他にはいない。」そう言い切りました。
> さらに、「あなたは僕の映画を観てくれたそうですが、『風の谷のナウシカ』に始まって『ハウルの動く城』に至るまで、
> 僕はいろんな作品を作ってきたけれども、すべて『ゲド戦記』の影響を受けています。」と告白したんです。
(中略)
> そして宮さんは「今回のありがたいお話ですが、これが20年前ならすぐに自分がやりたかった。
> しかし残念ながら、自分は年をとりすぎている。どうしようかと困っていた時期に、自分の息子とスタッフがやると言い出した。
> 彼らならこの本から新しい魅力を発見して、いい映画を作ってくれるかもしれない。
> スクリプトに関しては自分が責任を持ちますから、映像化を許諾してもらえませんか?」と、非常に感動的に言いました。
(中略)
> 日本に帰ってきてから、宮さんは「あんなこと、言わなきゃよかった。」なんて言いだしました。
> それはスクリプトのことなんです。こちらとしてもシナリオを宮崎駿に読ませる約束をしていたし、彼も原作者の前で責任を持つと言った。
> でも、息子が作る作品といっても、他の監督が作る映画に変わりはないでしょう。
> 自分だったらこうするという思いは絶対に出てくる。
> 作家というのは大なり小なり、他人が作るものには納得できない人が多いんです。
> そのことでは悩んでいましたね。結局、シナリオのチェックはしなかったんです。
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ttp://www.ghibli.jp/20special/000457.html より引用