Q:どんな練習をすればいいの?
A:先ず絵ですが、背景込みレイアウトを1日10枚描くノルマを守ってください。
10枚というと遅筆な人には大変に感じるかもしれないけれど、
それはちゃんとした絵を描こうとするから大変なのです。
ムチャクチャラフでいいから、10枚のノルマを厳守しましょう。
極端な話、5分もあれば描ける様なヘロヘロな絵でいいのです。
これらの目的は、速筆を習慣付ける事と、もう1つは絵の描き方を根本的に変える為です。
コツは対象物をチラチラ見ずに、最初に見たらそれを頭の中に貯めて、
紙に書き写す様にします。何度も確認せず、頭の中に構図を記憶できる
訓練になるようにやりましょう。細かいディテールは再現しなくていいです。
A:↑に追記、枚数ノルマいいけど、一枚入魂で自分の出来る極限迄描き込んでみるのもいいよ。
それで見えてくるものもある。一応時間も管理しよう。現実早さも求められますからね。
(この訓練の意義)
頭の中に構図のイメージを構築する能力をつける事が目的なのです。
だから速く描く事が目的になってはいけません。
絵(再現)がラフでも、(記憶)の部分は疎かにしてはいけない訳です
絵を描く事が好きで業界を目指してる人が往々にして陥る状況に
「上手いんだけど遅い」というのがあって、絵の完成度を求める余り、
細部に拘って手直しを繰り返すパターンが見受けられるようです。
こういう描き方は紙の上で絵を作り上げて行くやり方で、量産に向かなく感じます。
私は師匠に「紙の上で描くな。頭の中で描いて、それを紙の上に移せ」と、よく言われました。
イメージを掴むのは瞬間で出来ますから、描画はそれを再現する事に特化すれば
迷い無く、つまり効率よく作業がはかどります。
速くて上手いと言われるアニメーターの方々は、ほぼこういう作業形態を
高度な内容で実行されている様です。