【テクノポップユニット】Perfume 2695【2014待機中〜】
一瞬静寂がドームを包んだ後、ついにライブのイントロダクションが鳴り響いた。
そしてすぐに謎の球型オブジェが何のためのものかが明らかとなった。
なんと球にプロジェクションマッピングが投影されたのだ。Team Perfumeの芸術性の極み。まじ最高。いつもながらに遥かに期待を超えてきやがる。
再び照明が暗転してついにenter the sphereがはじまった。この強烈なシンセ音が静寂を引き裂く感じがオープニングにこの上なくふさわしい。
この音と、照明やレーザー、プロジェクションマッピングで観客は歓喜乱舞。
そして歌い出しのところでついに3人が球のてっぺんから姿を表した!これは物理的にもそうだし、彼女らのキャリアとか、色んな意味で"頂点"に立ったことを示してるように思えた。普通の人じゃ絶対辿り着けないすげー高さだよ。
歌い出しのワンフレーズが終わるとまた3人は球の中に消えて行った。この間の間奏はCDよりちょい長め。
で、今度は出島の方の球から3人が出て来た。
この一連の流れはほんと気絶ものだった。
一曲目が終わったあと、休む間も無くEtSのビートの流れからそのままSoLアルバムバージョンが始まった。
サビでドームのテンションも一気にあがったし、3人がそれぞれ離れた出島でパフォーマンスしてたけど、きちんと振りが同期してていつも通り素晴らしかった。
曲が終わると3人が一旦消えて、今度はメインステージの球が開いて、MoLアルバムバージョンのメランコリックなイントロと共に3人がメインステージに再び姿を現した。
曲が終わると、彼女達も一息ついて、ドームを埋め尽くした沢山のファン達に満面の笑顔で最初のMCをしてくれた。
20分に及ぶMCのあと、1mmのセクシーな80'sビートと共にライブは次のパートに突入した。センタースクリーンにリアルタイムで1mmの歌詞が写し出されたのが印象的。
このlevel3のリード曲の後は、ライブ初披露のclockworkだったけど、スクリーンの映像は曲のコンセプトと完璧にマッチしてたし、振り付けがすっごく良かった。
ライブ映像がリリースされたら、これ観たファンは絶対この曲好きになると思う。
僕らも腕を時計みたいに振ったあとは、ちょい意外だったけど次の曲としてポイントが始まった。
ポイントの振り付けはミニマルだけどいい感じだなぁとか思ってたら、3人がそれぞれ立ってたステージがいきなり高く持ち上げられて高いところからのパフォーマンスが始まったんだ。
これは間違いなくこのライブの中でも1、2を争う驚きだったし、素晴らしい演出だった。
MCを挟んで、ふりかえるといるよ、が始まったけど、振り付けがかわいらしくて毎度のことながら曲とマッチしてて、すっごく良かった。
これらの穏やかな和み系の曲の余韻に浸っている間もなく、いよいよライブは頭がぶっ飛ぶような中盤に突入する。
3人が一旦ステージから消えてsleeping beautyが始まった。ここでついにRhyzomatikの3D scan systemの役割が明らかとなった。
開演前にブースでスキャンされた人達が次々とスクリーンに写し出されて、その中からランダムに選ばれた2人のファンがスクリーン上でPerfumeにつまみ上げられる、という演出だ。
で、すぐに実際のその2人をカメラが捉えて、スキャン映像じゃない実物の2人が巨大スクリーンに写し出された。
どうやって2人の居場所を特定するかって?簡単なことで、スキャンの前にチケットもスキャンされてるので、スキャン映像と座席番号はリンクしてるんだよ。
sleeping beautyの終わりは、壮大なビートの嵐の幕開けでもあった。皆が待ちわびていたparty makerだ!
このパフォーマンスは非常に複雑で言葉では表しきれない。
3人がメインステージのそれぞれ違う階に立ってて、エレベーターやら最新鋭の機材とかに囲まれて新しい振り付けガンガン踊ってて、
スクリーンでは関さんによるアニメーションが流れてるんだけどそれと3人の動きが完全にシンクロしてるし、もう凄すぎて言葉じゃ表現できない。
理解するには観るしかないね、絶対。
これはライブの最大の見どころの一つだから、DVDがリリースされたら絶対見た方がいいよ。
PMが終わると、今度は聞き慣れたsamt(album)のイントロが鳴り響く(この曲は、かしゆかの入りの部分が印象的)。
プロジェクションマッピングが彼女らの衣装に投影されて、カンヌやWT2の再現、というよりさらに素晴らしいパフォーマンスが始まった。
このプロジェクションマッピングを纏って行われるパフォーマンスは、何回観たっていつも度肝抜かれるね。
samtの後も彼女達は休む間もなく、僕らは僕らで叫んだり頭揺らしたりするのを止める間もなく、突然昔にタイムスリップして、褪せない名曲コンピューターシティのリズムで皆で跳んだんだ。
3人が踊ってる間、50000人のファンを見回したけど、みんな心底楽しそうに歌ったり跳んだりしてて、これだけの人達が同時に跳んだりするのってほんと信じられない光景だった。
そしていよいよライブは"ハードコア"パートに突入だ。
このパートはすっごい強烈で、テクノ寄りのファンも満足させる、彼女らの歴代の代表曲のオンパレードで目茶苦茶印象的だった。
彼女達はちょっと休んで水分補給したあとMCして、そしたらまたジャンプの時間がやってきた!これまた不朽の名曲と言うべき、エレクトロワールド!テクノビートとギターリフに合わせて皆で"hey"って叫んだらボルテージ最高潮に。
そのあともまだまだクラシックの時間は続き、今度はジェニーはご機嫌ななめ。
彼女達はラブリーなクリスマス衣装を纏ってPerfume Wagon(僕はこの呼び方が好き)に飛び乗って東京ドームの大観衆の近くを回ってくれた。
歌いながらサインボールをファン達に投げ入れてくれたんだ。
ドームの中央までくるとワゴンは止まって、トライアングル期の名曲ワンルームディスコをやってくれた。
この曲をクリスマス衣装で観れるなんてすごい特別な体験で、個人的に目の前でこれを観れたのはすっごいラッキーなことだった。愛くるしささがオーバーロードしそう!
楽しい寸劇を挟んで、次は未来のミュージアム。この曲はクリスマスムードや、前の2曲からの流れに完璧にマッチしてた。
間違いなくこの曲をやるベストなタイミングだったし、うまいことこの曲順にしたな、って感じがした。
サンタ!サンタ!サンタ!
いよいよP.T.A.のコーナー!
あ〜ちゃんがいつものようにコメディアンスキルを存分に発揮して、50000人を煽って、サンタ!トナカイ!ゆっき〜ダルマ!ってやらせてた。
これは僕にとって疑いなくこのライブで一番楽しい瞬間だった。
Perfumeのカリスマ性と、皆を一瞬でハッピーにしてくれる彼女達の笑顔にほんと感謝!
優れたパフォーマーってだけじゃなくて、偉大なエンターテイナーだよね。
ショーの最後のパートは、コンベスからlevel3までの名曲を織り交ぜてきた。
まずはキレキレダンスのだいじょばない、不朽の名曲ポリリズム(いつ聴いても感動しちゃう)、チョコレイトディスコの2012-mixバージョン、それとラブリーなMY COLOR。
MY COLORはすっかりお馴染みのせーので、皆で手を挙げた。すごい一体感と楽しい時間だった。
この名曲セレクションの後は、美しいフィナーレが待っていた。
少しの中断を挟んで、3人が天使のような衣装を纏ってそれぞれ別々のステージに現れた。
風が穏やかに彼女達のドレスを揺らす中、アルバムの最後のトラックでもあるdreamlandが始まった。
これは本当に平和なひと時だったし、夢の中にいるような感覚がドーム全体を包み込んで、50000人のハートが共鳴し合うようだった。
これは本当に魔法だったし、こんな素晴らしい体験が出来て幸せだと思う反面、ライブが終わってしまうもの悲しさも感じた。
曲の終わりと共に3人の天使はセンターステージの球の中に戻り、球はゆっくりと閉じていった。
夢のようなメロディは終わり、ステージは開演前と同じ状態に戻ってしまった。
ドームは拍手と歓声に包まれた。皆で大きな一つのファミリーかのような気分。
そして、球に最後のメッセージが写し出された。
"See You Next Live"
このメッセージで彼女らはファンに敬意を示してくれた。
僕らは今夜、今の日本の音楽界が出来る最も素晴らしいショーの一つを経験することが出来たし、人生で一度きりの経験も出来た。
僕は未だにこの忘れられない2日に参加出来たことをほんとにラッキーだと思う。
この素晴らしいライブは、Perfumeやそのteam、東京ドーム、そしてもちろん素敵なファン達、皆のおかげで作り上げられたものだった。
終演後、5分くらいでドームの外に出て、すごく混んでたけどすぐに先に出てた仲間達と合流することができた。
ドームの前の広場はクリスマスイルミネーションが綺麗で、僕らは楽しい気分で満たされたまま、駅へと向かった。
周りでも世界中から集まったファンの人達が楽しそうに笑顔で東京ドームでの感想や体験について語り合ってた。
全て夢なんじゃないかと思ったけど、目の前で起きたことは全て美しい現実だった。
終わりが来なきゃいいのにとほんとに思った。
ライブの後は、友達とPerfumeの音楽とビールで打ち上げだ!
今夜のことは、きっと僕らの中で最も大きなコンサートであり続けるだろうな。規模という意味でも、個人的な達成感という意味でも。
音楽はパッションであり、パッションに国境なんてないよね。
Perfumeの3人は、彼女らが想像するよりずっと多くの世界中の人達の心を一つにしたよ。
ほんとに忘れられない体験だった。
〜おしまい〜