【テクノポップユニット】Perfume 2638【スティーブは米国人】
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2013/10/16(水) 11:26:33.36 ID:iozQuFSY とんがった新譜「Level3」でNo.1に"踊り"出たPerfume 「Level3」は日本のオリコンチャート1位を今週獲得したが、これはJ-POPのアルバムではない。 スタジオにこもりきりで曲作りに没頭するプロデューサー、中田ヤスタカの手になるPerfumeの特徴的な楽曲群は、慎重に積み重ねられ複雑に組み合わさった電子楽器のシーケンスをあたかも岩盤のようにして、成り立っている。 いつもは西脇"A-chan"綾香・樫野"Kashiyuka"有香・大本"Nocchi"彩乃の3人のメンバーの声ですらビット単位まで処理し尽くすことで、その辺のJ-POPの域を超えたものに仕上げていくのだが、今回は様相がいささか異なる。 彼はその手を少し緩め、3人の自然の声をきらめかせているのだ。
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611 :2013/10/16(水) 11:27:35.83 ID:iozQuFSY
「いつもとはかなり違うアルバムですね、確かに」あ〜ちゃんはうなずいた。 日本でのアルバムリリース(10/2)の数週間前、テレビ局の殺風景な会議室で、 3人と私、それにスタッフたちは座っていた。 (アジアの一部でのCDリリースは今日10/15、英独仏ほかの欧州では数週間以内の予定。iTunesでは各国とも本日公開) 「もともと私たちの出発点はクラブイベントで、そこからパフォーマンスを 進化させてきたんですけど、このアルバムは多分、これからのPerfumeについて、 そんないきさつを踏まえての中田さんからの所信表明みたいなものだと思います。」 その所信表明は「Enter the Sphere」で幕を開ける。 Perfumeグローバルサイトで初めて登場したブリブリのシンセリフは、さらに エキスパンドされ、インスト部分が強調されたフルバージョンの楽曲となった。 そして、「動く柄のドレス」として話題を呼んだパフォーマンスで使用された楽曲、 「Spending All My Time」のマキシマルハウス(訳注:EDM?)Mixをリスナー諸氏はご記憶だろうか。 もしあのMixが気になっていたとしたら、お喜びを。アルバムの2曲目は8分間だったそのMixを4分に凝縮したバージョンだ。
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611 :2013/10/16(水) 11:28:51.19 ID:iozQuFSY
続く「Spring of Life」「Magic of Love」の両シングル曲も、 殆ど新曲と言っていいようなよりハードで、ディープなバージョンに生まれ変わっている。 「アルバムの完成版をいただくまで、実はこの2曲が新バージョンになってるなんて 知らなかったんですよ」と、かしゆか。 ミドルテンポのアルバムリード曲「1mm」のMVで、彼女はトレードマークの ぱっつんをやめておでこを見せ、ファンに衝撃を与えた。 (そのことについて尋ねた私に彼女は、「これもバリエーションの一つですよ。 ほかの人たちは似合ってるって言ってくれます!」と笑った) アルバム中盤のクライマックス、Ibiza調のクラブサウンド「Party Maker」は、 S**PやA**48(訳注:自主規制)を超えるこのアルバムの完成度を、Perfumeファンに 向けてTeam Perfumeが見せつけ、ダメを押すような曲である。 アルバムのほぼすべての曲が、リズムとメロディの物凄いバランスを取りつつ、 キャッチーなコーラスを犠牲にせずに作られている。あ〜ちゃんのお気に入り、 dubstepのテンポとブミブミベースの「ふりかえるといるよ」、 そしてかしゆかのチクタクボイスが際立つ「Clockwork」も、例外ではない。
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611 :2013/10/16(水) 11:29:48.83 ID:iozQuFSY
巧みな職人芸のグループというイメージにしては、個々のメンバーには驚くほど 衒いがないのが、Perfumeである。 マネージャー経由でない限り、3人自身のこれまでの歩みについて何でも オープンに話してくれる。 そしてあまたのアイドルグループとは違い、自分たちがPerfumeの楽曲について 殆どコントロールできないことについても率直に語る。 でも幸運なことに、彼女たちには金髪の完璧主義者、中田ヤスタカがついていて、 楽曲は彼に任せておけばよいのだ。 (彼はCAPSULEのメンバーでもあり、きゃりーぱみゅぱみゅのプロデューサーでもある) 「中田さんと出会ったとき、私たちは14歳で、彼は23歳か24歳だったんですよ」 あ〜ちゃんは語る。 「今では私がそのときの中田さんの歳になって、やっと普通に話せるようになった 気がします。スタジオでも、今では私たちがリラックスできるようにって 気を使ってくれたりするんです。初めの頃にはそんなこと全然なかったのに。 彼はすこしずつすこしずつ、私たちに心を開いてくれてます」
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611 :2013/10/16(水) 11:30:49.80 ID:iozQuFSY
Perfumeを語るときに外せないのが、そのライブパフォーマンスである。 精密きわまりないダンスを繰り出しつつ、次の瞬間にはファンとすぐ打ち解けて みせる。 あ〜ちゃん、のっち、かしゆかの最大の魅力を引き出すのは、そんなライブのステージだ。 未来の光景のように飛び交うレーザーと、スピーカーを割らんばかりに鳴り響く ベースに乗った、ミリ単位に計算し尽くされた振り付けのダンスを目の当たりにしたら、 かのマドンナもきっと、青ざめるほど羨むだろう。 しかも、ハイヒールを履いて、である。 以前あ〜ちゃんは、足を冷やすためにステージ脇にはいつも氷の入ったバケツを置いている、と教えてくれた。
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611 :2013/10/16(水) 11:31:47.23 ID:iozQuFSY
そしてこの7月、Perfumeはそのバケツを持ってケルン、ロンドン、パリを回る初の欧州ツアーを敢行した。 昨秋アジアの数カ所をちょろっと回った「ワールドツアー」の第2弾である。 「間違いなくいい刺激になりました」そうのっちは振り返る。 「ずっとヨーロッパでやりたいと思っていたんですけど、あちらに私たちを 待っているファンの人がいるなんて、この目で見るまで信じられなかったです」 あ〜ちゃんは別な意味で刺激をうけたようである。 「一人のファンがいきなりパンツ(訳注:ズボン)を脱ぎ出したんです。 思わず悲鳴を上げそうになったんですけど、その人、腰に入れた "Love The World"っていうタトゥーを見せたかったらしくって。 こんな感じで、海外にはときどき日本を凌ぐくらい情熱的なファンの方がいたりしますね」 その「情熱的な」ファンがいたのはロンドンである。 私もたまたま同地に居合わせて、完売御礼のShepherd's Bush Empireのチケットを もぎ取るようにして2000人の地元ファンの中に紛れ込めた。 参戦できたこと自体、おおよそ現実離れした経験だった。
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611 :2013/10/16(水) 11:32:44.05 ID:iozQuFSY
Perfumeは2時間のライブの幕を「Spending All my Time」のExtended Remixで切って落とした。 このライブの1〜2週間前、フランスで行われた「Cannes Lions International Festival of Creativity」で、 動く柄のドレスとともに初披露した曲である。 機械じかけで開閉する白い衣装に、彼女たちの動きに追随して動くトリッピーな クラブ風のビジュアルが投影される。 これはPerfumeのセットデザイナー、デジタルアーティストの真鍋大度の手になるものだ。 このパフォーマンスはYouTubeで観ることができるが、肉体にじかに投影する プロジェクションマッピングは目にするととても魅惑的だ。 魔術の見せ方としては実に適切である。