【テクノポップユニット】Perfume 2589【特別な訓練】
244 名前:いやあ名無しってほんとにいいもんですね[sage] 投稿日:2013/07/15(月) 12:27:25.36
そうしてる間にも、Perfumeのスタッフが何人かと、日本のTVレポーターが列に並んでる人達を撮影したり、
テンションの上がったファンにインタビューをしたりしていた。「え、何?俺ら日本のテレビに映んの?あり得なくね?」
個人的には、皆に我々が一日中満喫したこの楽しい、素晴らしい時間を見て欲しいと思ったので、
出来る限り沢山放送してほしいな、と希望してやまない。
午後6時半になり、会場まで残り1時間となった。会場の近くにあるショップのいくつかの店頭のスクリーンが、PerfumeのPVやライブ映像を流し始める。
大勢のファン達がそれに群がり、Perfumeのこれまで数々の成功を成し遂げて来た歌の数々を一緒に歌い、踊る。そして、
ついにその時が来た。圧縮が起こり、ファン達がゆっくりと会場に入場を始める。15分程度で僕もBataclanに入る事が出来た。
係員に殆どボロボロになったチケットを見せ、中に走った。
Le Bataclanは、かなり小さいがとても素敵な、1階のメインフロアと、ショー全体をパノラマで見られる2つのバルコニーからなる、
最大収容人数1,700人の会場だ。
グッズを買うチャンスを逃したくなかったので、Tシャツを何枚かとタオルをゲットするために売り場に突進した後、最前列の近くまで来た。
グッズの購入にいくらか時間を使ってしまったが、なんとか中央付近の前から3列目に陣取る事が出来た。
ステージを近くで見られる、かなりいい場所だ。
それから30分ほどで、Bataclanは3人の登場を求めて叫ぶファン達で埋め尽くされた。
ライトが消え、会場全体が喜びで爆発し、ショーが始まる。
245 名前:いやあ名無しってほんとにいいもんですね[sage] 投稿日:2013/07/15(月) 12:29:13.93
The Show
真鍋大度が会場のあっちこっちを歩き回っていた時点である種の予想はあったが、まさか実際にあのライゾマの鬼才が作り上げた、
ホログラフィック・プロジェクションをフルに使った超弩級のSpending All My Time(Extended Mix)のパフォーマンスを生で見られるとは、想像してすらいなかった。
パフォーマンスはこれまでに見た事もないようなもので、これからもPerfumeのライブ以外ではお目にかかる事が出来そうにないようなものだった。
真剣な話、あの一曲だけでここに来るまでの旅費とチケット代の元は取れた。
重低音に合わせて観客は熱狂し、こんなにも近くで彼女達を見れる、という事実が僕達を素晴らしい気持ちにさせてくれる。
何年も何年も、DVDやスクリーン越しでしか見られなかった3人が、今僕達の目の前で、その美を存分に魅せつけている。
この感情は説明できないし、その場にいた人間にしか理解することは出来ないだろう。
カンヌライオンズ国際広告祭を特別なものにした、歴史的なパフォーマンスが終わり、3人がホログラフィック用のドレスを脱ぎ、
即座にMagic of Loveが始まる。ここの時点からもう観客は狂乱の状態で、Perfumeの最新シングルのリズムに合わせて踊り狂っていた。
息をつく暇もなくレーザービームが炸裂し、光線と特殊効果が会場を埋め尽くす。極限まで興奮し、ほぼ逝っちゃってる状態のファン達は、
目の前で頬笑み踊る3人から直接照射されるレーザービームを喰らい、ほぼ失明寸前の状態まで追い込まれる。
その後の伝説の名曲、ポリリズムでセットリストの最初のパートを締めくくった。
Perfumeのディスコグラフィーの中でも最も成功を収めたと言えるヒット曲を極限まで集中して演じ切った後、
3人はやっとリラックスし、踊りをやめて、この時点で疲弊しきった、しかし途轍もなく幸せそうな観客達に自己紹介をしてくれた。
Je suis Kashiyuka, Je suis A-chan, Je suis Nocchi…
(かしゆかです、あ〜ちゃんです、のっちです)
Nous sommes, Perfume!
(3人合わせて、Perfumeです!)
246 名前:いやあ名無しってほんとにいいもんですね[sage] 投稿日:2013/07/15(月) 12:31:25.32
フランス語を話す3人とか、こんな可愛いものが未だかつてあっただろうか?いや無い。
それにフランス語はほんのちょっとだったが、とても上手かった!観客はもう制御不能で、メンバーの名前を大声で叫び続け、
温かくも熱狂的に3人を出迎えてくれる観客を目の前にして、3人が幸せそうだったことは明らかだった。
ちょっと3人で話した後、あ〜ちゃんが舞台裏にいったん下がり、かしゆかとのっちがステージに残り(日本語で)観客と話していた。
のっちがかしゆかの髪をいじって遊ぶさまは常に完璧で、いつも通り面白い、奇妙なふるまいを見せていた。
そこにあ〜ちゃんが戻り、輪に加わる。3人の間に漂う空気は物凄くリラックスしたもので、全く緊張しているようには見えなかった。
3人は、彼女達に声援を送り続けるファン達とも、常に完璧なハーモニーを保っていた。
15分ほど(もう少し長かったかも)のMCの後、肺に酸素を送り、飛び跳ね続けた足を完全に休めた我々を待ちかまえるのは、
最新アルバム、LEVEL3に収録されるであろうシングルの中でも、最も良いセールスを収めた曲、Spring of Life。
その後にはこのライブで初めてのしんみり系、Perfume史上最高のカップリング曲の1つでもあるSEVENTH HEAVENが即座に続く。
耳と目両方から溢れる歓喜の涙を飲み込むのはかなり大変だった。
3人のダンスは光に包まれた天使の様で、この楽しいラブソングに合わせてほほ笑むそのさまは、正にSeventh Heavenの光景だった。
次の曲はスパイス。JPN期のシングル曲として最高の曲の1つであるこの曲は、そのシンクロと新鮮で革命的なサウンドの全てが素晴らしい。
3人は一旦ステージから降り、突然Handy Manのインストが会場のスピーカーから爆裂音を響かせる。
そしてスクリーンには間奏の映像が。観客達全員がこのタイミングで一休みし、水を口に含み、息を整える。僕以外は。
僕はと言えば、ここ最近の一番のお気に入りの曲のインストに合わせて、アホみたいに飛び跳ね続けていた。
スクリーンに流れる映像は、正に刄cアーのオープニングを思わせるような、
3人の絶対的に美しい女神(3人に本当にぴったりの役)とカッコいい映像とが流れていた。
247 名前:いやあ名無しってほんとにいいもんですね[sage] 投稿日:2013/07/15(月) 12:33:36.60
この楽しい、とてもよく出来た間奏の映像が遂に終わり、Handy Manの最後の残響が止むと、すぐさま3人が再びステージに戻り、だいじょばないが始まった。
基本的に、シングル未来のミュージアムは決して好きではないが、ライブでのこの曲にはヤラれたね!
曲がかかった瞬間から一緒になって、このテンポの速いキャッチーナ曲を(なんで歌えたのかは分からないけど)歌ってたよ。
歌いながら同時に、振付にもヤラれてた。MIKIKO先生が考える振付はいつも彼女のスタイルを貫いてて、この曲はまさにその典型だよね、
面白くて、エンターテイメント性満載。
そしてそこからはエレクトロ・ワールドタイム!のっちによる歴史に残るソロから始まるテクノポップのアンセムの登場で、会場中に火が付いた。
やり過ぎな位の強烈な重低音で、Bataclanが崩壊するかと思ったくらい。
まぁでも、熱狂した1,500人のファン達の興奮と飛び跳ねて絶叫する運動エネルギーを使えば、エッフェル塔でも支えられそうな勢いだったので、
多分崩れても問題ないけど。忘れられない瞬間だったね。
3人と一緒にエレクトロ・ワールドを旅した後には、PTAコーナーのお時間です。
お分かりの通り、ファン達と3人との掛け合いが最高潮に達したこのコーナー、
重低音のリズムに乗って“We Will Rock You” を歌うあ〜ちゃんは、最高のエンターテイメントだったよ。
そしてその重低音が止まった瞬間、あ〜ちゃんが叫ぶ「フェイク・イットォォォ!」この日のライブで、個人的に一番待ち望んでいた瞬間。
この曲が好きすぎて、高く飛び跳ね過ぎたので、そのまま空中を飛んで違う列に着地しそうになった位素晴らしかった(周りの人ごめんなさい)。
サビの間に2回位周りを見回してみたんだけど、会場中のファン達が一斉に同じタイミングで飛び跳ねる様子は本当に壮観だった。
こんなに大勢のファンが、一緒にここまで楽しんでるのを見るのは初めての経験だったね。
248 名前:いやあ名無しってほんとにいいもんですね[sage] 投稿日:2013/07/15(月) 12:34:51.82
歌が終わり、3人はファン達に感謝の気持ちを伝え、舞台裏へと歩いて行く。3人がステージから離れると同時に
観客達からはアンコールを求める絶叫が始まり、5分後には3人はアンコールの為に戻って来てくれた。
悲しい事に最後の一曲だ。誰もが永遠に続いてほしいと感じている、この夜の終わりが近付いている。
アンコールの候補となる曲は3曲。3人は親切にも観客にどれをやるか選ばせてくれた。
チョイスはねぇ、GLITTER、LOVE THE WORLDの3つ。
_______________
あ:ねぇ!?
俺ら:イエェェェェ!!!!
あ:GLITTER!?
俺ら:イエェェェェ!!!!
あ:Love the World!?
俺ら:イエェェェェ!!!!
……
あ:分かった。曲の名前言うので、聞きたい曲の時に手上げてね!(日本語)
_______________
そんな一幕の後も、あ〜ちゃんが曲の名前を言うたびに全員が手を挙げて叫び、周りを混乱させていた。
Bataclanは文字通り火の着いたような騒ぎで、誰もがPerfumeと、まだ一緒にいたかったのだ。沢山のファン達が「3曲全部!」と叫んで、
笑顔のあ〜ちゃん「リラックス!落ち着きんしゃい」とたしなめられていた。ちょっと混乱したけど楽しい時間だった。
楽しい時間も終わり、ついにアンコール曲が決まった。曲はねぇ!
249 名前:いやあ名無しってほんとにいいもんですね[sage] 投稿日:2013/07/15(月) 12:38:18.90
ライブであの高速ステップを見れたのは、本当に最高だった。このJPN期の歴史に残る名曲はライブで見ると本当にパワーがあって、素晴らしい振付とテクノサウンドのお陰で、
疲れ切った観客達ももう一度飛び跳ねるパワーを貰った。最後の低音が響き、3人が最後の決めポーズを取り、曲が終わる。
ライブが終わった。
3人は観客にお辞儀をする。最前列に居る誰かが泣いているのが見えた。真面目な話、こんな素晴らしい夜を過ごした後に、涙を堪えろっていう方が難しい。
3人の顔は幸せに満ちており、のっちの瞳にも涙が見え、かしゆかもぐっとこみ上げるものがあったようだ。あ〜ちゃんも「ありがとうございます!」、「メルシーブクー!」と観客に挨拶する間、
何度も声が震えていた。でも彼女は最後まで泣かなかった。彼女も大人になり、どれだけ遠くまでPerfumeが来たのか実感したのだろう。アジアでの活動を経て、ヨーロッパを旅し、
今パリで千人のファン達の前に立っている。2年前に誰が今の状況を予想できただろう?3人は本物のDream Fighter。そんな彼女達だから、世界中の沢山のファン達に勇気を与えられるんだ。
3人が観客に最後の挨拶をし、ステージを離れる。皆がすぐさまVOICEの歌詞が載っているフライヤーを取り出し
(Perfume Fans Franceの素晴らしいオーガナイズに感謝)、歌い出す。
最初のメロディーを歌い終わったところで、舞台裏からあ〜ちゃんの可愛い、感極まった声が加わり、観客達にもう一度感謝の念を述べていた。
観客達が会場の外に向かって歩き出す。だが誰もが出来ればこの魔法のような場所を離れたくなかった。
外に出る列に並び、コントロールブース付近まで来た時にもう一度あの人を目撃した。コンソールの辺りに座って、人の流れを見ているMIKIKO先生!
今回は彼女の名前を叫んだけど聞こえなかったみたいで、彼女がこっちを見てくれるまで待った。ついにその時が来て、先生に手を振ったら、
先生は笑顔で手を振り返してくれた。思わず叫んだね。「MIKIKO先生!ありがとうございます!(日本語)」僕があまりにも大声で叫んだもんだから、
その時会場内にいた人達全員に聞こえたみたいで、皆が先生を見つけて、拍手とMIKIKOコールが巻き起こった。
すっごく綺麗で、とてもシャイな人なんだな、って改めて分かったよ。一生忘れない瞬間だった。
250 名前:いやあ名無しってほんとにいいもんですね[sage] 投稿日:2013/07/15(月) 12:42:13.29
とうとうBataclanの外に出て、やっと息を吸えた。体全体が痛かったけど、会場出てから0.5〜2.0秒の間に、すぐ近くのバーに行ってビール飲む元気はある!
と確認できたのは幸いだった。歩いてる最中に日本のテレビの人がインタビューして来たんだけど、「最!高!の!ライブ!でした!」みたいなことを、
ボロボロの顔で言った事しか覚えてない。カメラマンは笑ってたね。もしあの映像が日本で放送されたら、次に日本に行った時は恐らく成田のセキュリティに止められると思う。
そんなことがあった後、皆と合流してBataclanのカフェに入って、ビールを飲みながら素晴らしい夜の後も一緒に楽しんだ。空気は幸せに満ち溢れ、
全員物凄く疲れてるにも関わらず、ライブで歌った曲を何曲も何曲も歌った。
夜も更け、そろそろ帰る人達も出て来た。ファンのグループが帰るたびに、WONDER2を歌って見送り、しんみりした、でも幸せな時間が流れていた。
深夜近くに、ホテルに帰る事を決めて、まだバーで飲んでる皆に別れを告げ、皆で最後に何枚か写真を取った。
Oberkampfの駅に向かいながら、自分に問いかける。「こんな素晴らしい時間をもう一度過ごせるのだろうか?」と。
恐らくその答えはイエスだろう。3人の素敵な女の子達が団結して1つのグループを作り、人々に愛を感じさせ、世界中からファン達を集める。
そんなことが可能なのだから、僕ら皆がいつかもう一度会える事なんて、確実以上の何物でもないだろう。
Perfumeは魔法のようなグループで、普通の、でも特別な3人の女性達の集まりだ。彼女達は僕達の力となり、人生で出会える最高の物の一つとなり、
愛や情熱や団結、そういったものの持つ本当の意味を僕達に教えてくれる。
愛に限界は無く、音楽にも限界は無い。
Perfumeとは「最終的に大事なのは夢と愛なんだっていう事実を証明する存在」、結局これに尽きるだろう。
3人共、本当にありがとう!
―セットリスト@Le Bataclan既出の為省略―
Perfume Fans Franceの皆と、パリで出会えた素晴らしいファン達に感謝を。皆最高だったよ!
一緒に回ってくれたMario、Lorenzo、Yukaにも感謝したい。ありがとう。ミナサン、アイシテマース!
- Alex
―翻訳以上―