【テクノポップユニット】Perfume 2158【アミュモバ当落発表】

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880ファンクラブ会員番号774
(つづき)
最後のシーンは、全員がiPadを顔の前にかざし、画面の中のもう一つの顔と
身体がコラボする。が、画面の自分の顔は静止していて、ダンサーが画面を
さっとフリックすると、その顔は隣と交換されてしまうほど存在は軽い。
やがて、背景映像に小さな球が星のように泳ぎだすと、ダンサーがかざす
画面の中にも、やはり小さな球が飛び回りはじめていた。そして一人ひとり
自己紹介して終了。

今回のテーマ「.dot(ドット)」について、「『.』を覗き込むと見えなかった
世界が見えてくる」とパンフレットにあるが、それはおわりのようでも
あり、スタートのようでもあり、小休止のようでもある。あるいは、
穴のようでもあり、光が出てくる場所のようでもある。

いかようにも解釈可能な抽象度の高いインスタレーションだったが、個人的
には、女性の生命が表現されているような気がした。小さな球はいのち、
もしくは魂で、一つのいのちが、生まれ、再生産の力を与えられ、自己に
めざめ、出会い、愛し合い、母と呼ばれ、またいのちの渦の中に帰っていく。
それを舞台や映像にしてはあまりにベタで生々しすぎるが、身体芸術の
ダンスで表現されたそれは、空間幾何として抽象化されていていい。しかも、
てんてー得意の女の子らしいダンスが散りばめられている。
男性も交えたダンスチームでは、こういう世界は描ききれないのかも
しれない。

ダンサーたちは、クラシックバレエ、ヒップホップ、コンテンポラリー、
など得意分野を持ちよっていた。そこへ、日本最高レベルの、照明、映像、
テクノロジーの才能が集まり、世界に出せる日本のダンスを創造していた。
それが、日本の近代化を象徴する明治神宮の、そして、日本文化の西洋化を
象徴する元・ワシントンハイツのすぐそばで行われたことに、新しい時代の
息吹を感じた。

帰りがけ、てんてーを始めいろんな人を見かけたが、はけてから、三人娘とも
すれ違った。三人娘もいよいよ世界へ出て行くのだろうが、二つの芸能(芸術)
が、世界へ飛び立っていく瞬間に立ち会えたようで嬉しかった。

以上