【BS】世界・夢列車に乗って【TBS】

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8VIA Rail Canada
#21 「東部カナダ 氷点下のケベックを行く」
冬のカナダを東から西に走る大陸横断鉄道の旅。
旅の始まりは、雪に覆われた世界遺産の街ケベック・シティ。
かつて、フランスとイギリスの熾烈な争奪戦に翻弄された街である。
気温、マイナス10度。セント・ローレンス川に流氷がきしむ。
その音をかき消すように東部近距離特急コリドー号が走る。
シュガーシャック(砂糖小屋)でのメープルシロップ作りは冬の風物詩。
さらに素朴な郷土料理が温かく迎えてくれる。
氷点下のケベックを駆け抜けるコリドー号が、いにしえの旅情を紡ぐ。

#22 「東部カナダ 凍てつくナイアガラとアイスワイン」
コリドー号は降りしきる雪をかき分けて、カナダ最大の都市トロントに滑り込んだ。
ここは、100以上の異民族が暮らすモザイク都市。エネルギッシュなエスニックタウンがひしめく。
トロントとニューヨークの間を結ぶ国際列車、メープルリーフ号が人気を博している。
国境に横たわるナイアガラ・フォールズがお目当てだ。雪が舞う白い世界に突如、瀑布が轟く。
そしてその寒さは、この一帯にアイスワインの芳醇な恵みを与えている。
粉雪舞う国境の地で、国際列車は乗客を降ろすとアメリカへと去っていった。

#23 「中部カナダ 雪原を走る寝台特急カナディアン号」
大陸を横断する寝台特急カナディアン号がトロントを後にした。
客車は1950年代製のステンレス車両だ。優美な曲線を描くレトロな展望車が旅心をくすぐる。
目指すは西の果て、太平洋岸の大都市バンクーバー。3泊4日の旅である。
まずは中部の街ウィニペグまでの約2,000キロを一気に走る。
延々と続く湖沼と穀倉地帯は白銀の世界である。
義足のランナー、テリー・フォックスも西を目指して走った。
志半ばにして癌に倒れた彼の偉業にカナダ中が拍手を贈った。
カナディアン号は、彼の足跡を追うように雪原を走る。

#24 「西部カナダ 終着地、バンクーバー旅情」
カナディアン号は、西の玄関口バンクーバーを目指す。
途中、雪と氷に閉ざされたロッキーの麓で犬ぞりに遊び、温泉で癒す。
カナディアンロッキーを越えるとバンクーバーが姿を現した。
ここはかつて、鮭漁を求め多くの日本人が移り住んだ。
夫はやっと手に入れた小さなボートで漁に出た。
妻は赤子を背負いキャナリー(缶詰工場)で懸命に働いた。
夕日に照らされたイングリッシュ・ベイが赤く染まる。
晩香坡(バンクーバー)は移民にとって希望の街だ。
鮭が遡上するフレーザー川沿いを、カナディアン号がゆっくり進む。