旧ソ連と東ヨーロッパ諸国の鉄道と地下鉄

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2名無しの車窓から
寝台列車の治安が悪いとのことですが、具体的にどんな感じですか?
ぶっちゃけ殺人とかあるんですか?

寝台列車の治安の悪さは、旧ソ連・東欧諸国やEU諸国に限ったことではない。
ソ連は1991年の年末を以て崩壊したが、経済的に立ち遅れている中央アジア諸国やコーカサス諸国は
ソ連の中核であったロシア連邦からすれば、「外国」「異国に」なるわけで、
列車でモスクワに行くことは、ソ連時代とは異なり、「外国」に行くことになる。
当然、「旧ソ連領内」と言っても、「独立した国家に分かれる訳」だから、「出入国管理」が行われる。
当然、出入国にはVISAの制度や泊まるところはバウチャーなど、必要となる。
ソ連崩壊直後は国内が大混乱していたので、出入国管理は、「有っても無い状態」だった。
特に、エリティン大統領が統治していた1990年代から1999年の年末までは、正常に出入国管理自体が機能していなかった。

こういう背景から、寝台列車の治安が悪いのは、今でも当たり前で、プーチン大統領のロシアに入ってから、少しは改善はされた。
しかし、中央アジア諸国やコーカサス諸国からモスクワやサンクトペテルブルクに出稼ぎに行く人の
「密入国」は後が絶えないのが現状で、観光旅行で来ている外国人を襲撃して、金品を奪うのは、最近でも少なくない。
列車内の殺人もエリツィン大統領の時代に較べれば、比較的、少なくなっているが、
チェチェン共和国の独立問題を抱える、コーカサス方面の国際列車は殺人事件もあるが、テロリストによる事件は後を絶たない。


旧ソ連諸国の欧州サイドの治安の悪さを紹介したが、アジア側も中国やモンゴルなどと国境を接するので、
中国の北京、北朝鮮のピョンヤン、モンゴルのウランバートルから来た国際列車は「走るスラム街」と呼ばれるほど酷い。
特に、中国からモスクワへと向かう国際列車は「密入国列車」で名高いが、
この列車の中では、珍しいものや、金目のものは、瞬時に盗まれるし、スリや貴重品の盗難も当たり前にごとく行われている。
民度の低い中国人やモンゴル人、朝鮮人が相手なので、ロシア人の乗車員・車掌も手を焼いており、
2005年からはFSB国境警備隊に直接連絡可能とした鉄道警察まで車両によっては常駐させている。
中国やモンゴル、北朝鮮からモスクワへと向かう国際列車は、殺人事件も少なくない。
ロシアの欧州方面の国際列車はテロリストによる殺人事件が多いが、アジア方面はマフィアによる殺人事件が多い傾向だ。