X68000ってもうちょっと改良したら倍売れたのにね

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119ナイコンさん
91年頃だったかなぁ…PC-9801シリーズ用にV9990とYM2608を搭載した、
ゲーム用の拡張ボードを開発していたメーカーがあったんだよ。

実際にいくつかのソフトハウスや同人ソフトサークル等に、
対応アプリケーション開発のオファーが来たりもしていた。

98のアナログRGB出力にオーバーレイして、普通の24kHzのモニタに
32k色中16/256/32k色ビットマップと32k色中256色のBG、スプライト128個を表示可能だった。
320x200〜640x480の画面モードを15/24/31kHzのモニタに出力可能だったが、
98本来の画面とオーバーレイ可能なモードは320x200と640x400の24kHzに固定されていた。

音源部は26k上位互換で、YM2608のADPCM部はスピークボード互換だった。
当時はまだ86音源が出ていなかったから、まあこれは妥当か。

表現力はX68000やスーパーファミコンにほぼ匹敵し、
V30-10MHz(VM21相当)でもそれらと大差ないスプライト処理が可能で、
286-12MHzや386-20MHzだと遥かに重い処理もできた。
最大32k色の多色フレームバッファとしても提案されていたようだ。
実際に発売されていれば、少なくともPCゲーマーの一部にはアピールしただろう。



結論を言うと、発売されなかった。メーカーが倒産してしまったから。

「30万円のPCに5万円台の拡張カードを増設すれば、X68kやSFC並みのゲームで遊べる」
こんな与太話に訴求力があると本気で勘違いするような連中が、
一発当ててやろう的に始めた話でしかなかったから、まあ頓挫して当然という気もするが。

当時スプライトを多用したゲームで遊びたければ、50万出してX68kを買うか、3万でスーファミ買って来るかの2択だった。
予価59800円、実際にはコストが増大して79800円でも利益が出ないなんて話にまでなっていたようだ。誰がPCに追加して8万も払うかってことだ。
興味を示したのも、そんなゲーム作りが楽になるカードで独り善がりなゲームを作りたがる同人サークルばかりで、
対応ソフトの開発をもちかけたソフトハウスのほとんどには、そんなもの売れる訳がないのに対応ソフトなんか作れるかと、追い返されていたらしい。