「腐れナイチャー。二度と沖縄に来るな」。茨城県の高校教師の女性(49)のブログに、5年ほど前から中傷コメントが書き込まれるようになった。
沖縄での旅行や食べ歩きをつづっただけなのに、「沖縄の何が分かるか」「本土出身者(ナイチャー)が沖縄を駄目にしている」と止まらない。怖くなり、沖縄に足が向かなくなった。
沖縄県内の大学で講師を務める男性が今年、学生たちにリポートを出させた。テーマは「沖縄の将来」。授業では一言も触れていないのに、約20人の全員が将来像の一つとして「日本からの独立」に触れた。男性は「以前は考えられなかったことだ」と驚いた。
<本土の認識はどうであれ、沖縄では多くの人が差別と思っている> <沖縄の人々の闘いは日本人に対するものでもある>。大田昌秀・元知事(86)が著書「酷い日本人」にそう書いたのは、復帰前の1969年のことだ。
52年、日本は沖縄を切り捨てて独立した。「確かに傷ついた。でも、日本が闘う相手とは考えようもなかった」
朝日新聞(2012年5月10日付朝刊)より抜粋
※「腐れナイチャー」という言葉が5月10日付の朝日新聞朝刊に登場(笑)!