丸子は“センバツに出場=王者”として事実上、初めて大会に望んだわけだ。
当然、相手は「王者を倒して、名を上げてやる」という挑戦者として試合に臨む。
対する丸子は王者として相手の挑戦を受ける立場になる。
しかしながら長らく低迷していた丸子には王者の受けの蓄積というものが全く無かった。
この王者としての苦しさは先輩から後輩へと受け継がれていくものだが、残念ながら丸子には王者としての立場から
長らく遠ざかっていて、その事が受け継がれていなかった。松商や佐久長聖はそういう王者としてのものが受け継がれていた。
丸子も監督も選手もようやくこういう王者として大会に臨む事ができたのだから
こういう経験は先輩から後輩へと受け継がれ3年後、5年後には必ず生きてくる。