「飛ばないボール」で野球が変わる?

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1名無しさん@実況は実況板で:2007/03/22(木) 19:57:09 ID:eYMweE/a0
球春到来― 第79回選抜大会が23日から阪神甲子園球場で幕を開ける。「平成18年豪雪」の
昨年とうって変わる暖冬となり、出場する32校の指導者の多くから「いつもと違いグラウンドで
打撃練習ができた」との声が聞かれた。

近年、高校の現場では筋力トレーニングでパワーをつけるとともに、日頃から打力の向上に
力を注いでいる。フリー打撃では2、3カ所は当たり前。なかには5カ所のケージでピッチングマシンを
相手に打ち込む学校も見られる。140キロ近い速球も難なく打ち返し打撃の進歩はめざましい。
昨夏の選手権大会では1大会通算最多本塁打記録を大幅に塗り替える60本が乱れ飛んだ。
投手受難の時代に「春は投手力」の格言も色あせてきた。

ところで、今大会から使用球が変わる。五輪や世界選手権など国際大会で使用される公認球と
同じ(低反発)ボールになる。衝撃を吸収するゴム素材でコルク芯を覆い反発力を抑えるものだ。
また、縫い糸が綿糸になり、縫い山が約0.2ミリ高くなった。昨夏、米国で開かれた日米親善試合では
国際球が使用され、斎藤佑樹投手(現早大)は「フォークボールが前より落ちた」と話していた。

試合用の低反発球は昨年10月から販売され、各校の投手たちは新球に取り組んできた。
微妙に違う各メーカーのボールを試すなど、細心の注意を払う指導者もみられた。数ミリとはいえ、
縫い山が高くなれば敏感な指先に違和感が生じる。また、指先にかかりすぎてマメができるといった
不安もあったが、さすがに適応力がある。出場する32校のうち「投げにくい」と答えたのはわずか5校、
「制球に苦しむ」も3校にとどまった。以前と変わらないとの反応が多く「変化球の曲がりが
大きくなった」とおおむね好評だった。

一方、肝心の飛距離に関して指導者に聞いたところ「多少飛ばない」が半数近くに達したものの
「金属製バットでは芯に当たれば同じ」との懐疑的な意見も多かった。高校通算本塁打が70本を
上回り、昨秋の近畿大会で160メートルを超す特大の一発を放った今大会注目の強打者・
大阪桐蔭の中田翔選手など、従来のボールより1、2メートル程度抑える低反発球の影響など
全くなさそうだ。

果たして「飛ばないボール」の言葉通り、飛球がフェンス際で失速して本塁打が減り、投手の味方と
なるのかどうか。ある監督がノックを終えて「前より打球が飛ばなくなった」とため息をついていたが、
最も影響を受けるのは監督かもしれない。

【ここ5年の本塁打推移】

     選抜     選手権

78回 14本  88回 60本
77回 10本  87回 32本
76回 23本  86回 33本
75回  9本  85回 13本
74回 14本  84回 43本

ttp://www2.asahi.com/koshien/column/saijiki/TKY200703200211.html