韓国との戦後処理は不十分「法律的に正当性があると言って、それだけでいいのか」個人補償を行うべきだとの考えを示唆
仙谷由人官房長官は7日の日本外国特派員協会での記者会見で、韓国との戦後処理について
質問を受け、「一つずつ、あるいは全体的にも、この問題を改めてどこかで決着を付けていくというか、
日本のポジションを明らかにする必要があると思っている」と述べ、従来の政府の対応は不十分だとの認識を示した。
これに関連し、仙谷氏は同日の記者会見で、日韓請求権協定で消滅した個人の請求権について
「法律的に正当性があると言って、それだけでいいのか、物事が済むのかという話だ」と述べ、
政治的判断で個人補償を行うべきだとの考えを示唆した。仙谷氏の発言は日韓両国の間に波紋を呼ぶ可能性がある。
仙谷氏は、在韓被爆者援護や朝鮮半島出身者の遺骨返還、在サハリン韓国人支援などを挙げ、
「案件は多々ある」と述べたが、具体的な対応には言及しなかった。
また、日韓請求権協定については「(締結)当時の韓国は軍政下だ」と指摘した。
日韓両国は1965年に日韓基本条約を締結して国交正常化。
同条約と日韓請求権協定により、韓国政府は個人の請求権を放棄した。これについて韓国側では
「ご都合主義的な政治的妥結」(歴史研究家)として、再交渉を求める動きがある。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010070700917