哲也「賢悟ごめん、亜矢乃馬鹿で。」
俺「哲也は悪くねぇよ、言わなかった俺が悪いんだから。」
そのあと、無言の時間が続いた。そこに、真希が入ってくる。
真希「ねぇっ・・・、てっちゃん、あや、見つからないよ」
息を切らして、そう言った。
俺「真希、おまえ家に居ろ。亜矢乃が帰ってきたら俺呼びにこい。
哲也、おまえんち帰ってねえか見てきてくれ」
俺達は立ち上がり、別々の方向に走り出す。
亜矢乃が行きそうなところを手当たり次第探した。
もう夜10時をまわっていたし、俺達の田舎は雪が結構降るところなので、
2月なかばといえば夜は 本当に危なかった。足元くずれて川に流された人も居るし。
俺は人の目を気にせず、
・・・っていってもそんなに通る人いないんだけど、亜矢乃の名前を叫んで、探した。
雪を積み上げてある空き地の端に、それらしき人影を見つけた。